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タイトル名 |
ダンサー・イン・ザ・ダーク |
レビュワー |
楊秀清さん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2012-03-09 09:57:32 |
変更日時 |
2012-03-09 09:57:32 |
レビュー内容 |
まず、手術費を取り戻す為の殺人だったとはいえ、主人公が子供の視力を回復させる、という自身のアイデンティティの拠り所のためにビルを殺すことを「選択した」ことが肯定されるのであれば、この映画は死刑制度反対の映画とは言えない(最後に大仰な字幕表示があっても)。具体的な社会制度批判がない描き方は現代劇である必要性はあったのか?というのが一番の疑問だった。 この映画は単に、皆が自分勝手に生きれば不幸になるよ。という簡単なことを言っている。強引に言えば、放蕩するリンダ、その妻に尽くすことしか知らないビル←→視力を失いそうなジーン、息子の治療が人生の目的化しているセルマ(彼女にとってミュージカルは嗜好であっても、生きがいではない)という裏返しの関係性に、権力性の強弱の対比をかけただけであるといえる。 事前知識から本当に絶望的なストーリーを予想していたが、最終的に息子は手術を行い、それは贖罪として作用しているので、セルマの死は、盲目への絶望+手術の達成による半分納得の死であるので、予想よりは絶望的でなかった。 |
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