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タイトル名 |
あの夏、いちばん静かな海。 |
レビュワー |
おーるさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2009-12-16 04:31:10 |
変更日時 |
2009-12-25 14:09:41 |
レビュー内容 |
「その男~」「3-4x10月」、本作ときて「ソナチネ」へ。 全く作風の違う前3作が絶妙に集約され、ソナチネへと昇華されているように思える。 その前3作の中でも言葉に出来ない北野武独特の切なさがいちばん表れているのが本作。
主役2人が聾唖だが、きっと誰よりも波の音が聞こえただろうし、誰よりも純粋に人からの愛情を感じていただろう。
真木蔵人は表情だけの演技だが、不器用な青春の瑞々しさを見事に演じ切っている。
時折優しさや、笑いを交えつつも、静かに淡々と物語りは進んでいく。 ラストに堰を切ったように溢れ出す感情に、誰もが胸を打たれるはず。
ひとつ難点を言えば、久石譲の音楽自体は良いのだが、音量が大きすぎて映像よりも前に出て来てしまっている点か。なんだか過剰に盛り上げようと演出しているように思えてしまう。
北野武にしか創れない青春物語。 良いです。
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