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タイトル名 |
8 1/2 |
レビュワー |
タックスマン4さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2008-12-12 02:10:36 |
変更日時 |
2011-07-10 00:04:11 |
レビュー内容 |
思うに、人生における「閃き」を経験した人なら誰でも涙を流しながら共感する映画じゃないだろうか。 凝り固まっていた考えや、思考に霞がかかり、右往左往するしかなかった状況から解き放たれ、幸福感や希望が満ち満ちてゆくあの瞬間と感覚。 グイドの頭の中は、切迫した状況からくる焦りや、男性としての欲望、幼少期のトラウマ、両親への思いなどで埋め尽くされ、まさに混沌。 ただその混沌は、クライマックスではなんとも美しく、平和で楽しいが、少しの悲しみと哀愁を伴って昇華していく。
よく観れば分かるが、この映画には、唐突に出てくる意味不明な出来事や妄想は存在しない。 初見の観客を混乱させる原因は、現実と妄想の区別がつかないことただ一点のみであって、区別がつくようになれば、構成がシンプルなものであると気付くはずだ。 決して難解な前衛映画などではなく、実は驚くほどあっさりと理解出来る内容であり、それに加えて多くの人生を変える力を持つ作品だろう。
初見の方に申し上げるが、一回の鑑賞で投げ出さないでほしい。 きっと、素晴らしい映画体験の一つとなるはず。 |
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