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タイトル名 |
何がジェーンに起ったか? |
レビュワー |
まりんこさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2009-07-29 22:17:37 |
変更日時 |
2009-07-29 22:22:02 |
レビュー内容 |
面白いです。 妹ジェーンは一世風靡した子役。姉ブランチは大人になってから才能をみとめられた人気女優。大人になって演技が大根と低評価であった妹は姉を車でひき逃げしてしまう。その事故で下半身不随になってしまった姉は表舞台を退き、妹と2人で隠居生活…。 ブランチの性格は健気で儚げ、純粋で清らか。一方ジェーンは自分勝手、無慈悲、妄執的、暴力的、破滅的…。ブランチは酒におぼれる妹にも懸命に接する。健気過ぎて、感情移入してしまいます。 しかし‥序盤から感じていた幾つかの違和感。だんだんと気になってきて、どんどん「どう考えてもそうなるんは不自然!」 と思ってくる。 その違和感とは、まずプロローグシーンで、子役として大活躍しており傲慢になっている妹に憎しみに似た感情を持っていたブランチの姿。悔しさを「絶対に忘れない…」と呟くブランチ。そこからどうしてあんな邪気のない大人になれるのか? 更に、あまりにも従順すぎるブランチの姿。愛鳥をチキンにされたり、ネズミの丸焼きを出されたり、相当壮絶な仕打ちを受けているのに、ただただ受け入れている。不自由な体とはいえ、彼女は妹を罵倒すらしない。なぜ? また、題名にたいする違和感。「何がジェーンに起こったか、でなくて何をジェーンがしたか、が正しい題名じゃないのか?」と。
しかし、これらの違和感達はあるべくしてある違和感で、土壇場できちんと謎解きしてくれます。 オチとしては意外ではないかもしれませんが、成程、とすっきりと解決します。
ラストでのジェーンの無邪気な表情や妄想と現実が入り混じったダンスは、いろんな意味で鳥肌ものです。
女という生き物の怖さ、浅はかさ、愚かさ、哀しさ、そして血の繋がりという危うい絆。この映画には詰め込まれています。 今となっては「姉妹に秘密事はできないわ・・」といったブランチが怖い。 この映画は、まさに、「何がジェーンに起こったか?」なのです。
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