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タイトル名 |
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 |
レビュワー |
nobo7さん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2010-06-28 03:25:15 |
変更日時 |
2010-06-28 03:26:06 |
レビュー内容 |
見てる途中から、庵野さん、どこに行きたいの??と思わず口走ってしまい、結局次回作を見ないと何も分からんじゃないのという映画。
TVシリーズの全話の展開と最後の破綻の経緯をある程度理解している人しかストーリーの展開や意味についていけないようなシナリオで、さらに、それを知っていたとしても、違う方向性であることは判るのだが、じゃあどっちの方向性に持って行きたいの?と言わしめるような、テーマの見えない意味不明の展開で、最後は次回予告だけして終わり。
「序」では、全体のテーマは見えないながらも、まだ1作でのエピソードとしての完結感は多少は得られたが、今回はそれも全くなし。
1本の作品として完成させるためには、ある程度独立したエピソードとその結末を起承転結で見せることが必須で、連作ものとするのであれば、さらに大きなテーマをうまく提示し、その中での今回のエピソードの位置づけを表現するというのが、いわゆる本来の「映画」であって、それを全く度外視したこの作り方は、映画&DVDという発表手段を使った連続もののテレビアニメの1回分でしかない。
テレビアニメだったら、次の展開まで1週間待てばいいから許せるし、1回ぐらいは全体のテーマが分からなくても、起承転結がなくても納得できるが、映画という手段を選んだ以上、次回作までまた長く待たされるわけで、全体テーマも見えず、独立したエピソードにもなっていない今回の映画は腹立ちすら覚える。
一部のコアファンのおかげである程度成功するんだろうが、それに甘んじないで、1作ずつでも完結する完成度が欲しい、、、といいつつ、次回作を期待している自分も、コアファンなのかもしれないが、、
破綻して庵野さんの意思とは違うものとなったTVシリーズを、ちゃんと自分の思い通りに完成させたいのだろうなということは感じられるのだが、TVシリーズは、破綻したことにより哲学性を持った深みのある作品となったのであって、いくら作り直しても、絵とか音とかはお金と手間をかければ質も上がるが、作品としては改悪しにしかならないのじゃないだろうか。
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