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タイトル名 |
丹下左膳餘話 百萬兩の壺 |
レビュワー |
nobo7さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2010-07-01 01:20:28 |
変更日時 |
2010-07-01 01:20:28 |
レビュー内容 |
古い映画と侮るなかれ、今から70年以上前の日本映画にこのテンポとセンスがあったのかと驚いてしまった。 さすがに、録音が悪いうえに台詞回しに戦前の演劇という古さは感じるが、字幕を使って見ていれば慣れてしまい、本来の脚本のよさとゆったりとした人情物コメディーの展開には全く違和感はなく、台詞の掛け合いの緩急のテンポと編集による場面展開のうまさのみで、ここまでやれることにすごさを感じる。 最近のコメディーは、ドタバタの急展開や、映像を駆使して乗りで押し切ってしまうものが多く、それはそれで面白い作品も多いのだが、それらに頼ることなく脚本、台詞、緩急のつけ方、カット割り、編集だけで、古い技術でもここまで完成度が高まることに感動してしまった。 太平洋戦争がなく、もっと娯楽にお金をかけてもいい時代が続いて、海外をターゲットに映画つくりができていたら、日本映画全体の質が欧米に遅れをとることはなかっただろうと思わせる作品。
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