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タイトル名 |
リバティ・バランスを射った男 |
レビュワー |
keijiさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-07-12 12:43:05 |
変更日時 |
2011-07-12 16:42:56 |
レビュー内容 |
●町の女性に恋して、彼女(ヴェラ・マイルズ)とのしあわせな生活を夢見ているジョン・ウェイン。しかし、東部から弁護士志望のヤサ男(ジェームズ・スチュアート)がやって来て、ジョン・ウェインは彼をなにかと助けているうちに、彼女のこころはそのジェームズ・スチュアートの方に行ってしまうんだね。●ジョン・ウェインがそのままヴェラ・マイルズと結ばれるならば、それは同じジョン・フォード監督の「静かなる男」になるんだろうけれど、つまり、この「リバティ・バランスを射った男」では、つまりは「静かなる男」の主人公ショーンがジョン・ウェインとジェームズ・スチュアートのふたりに分裂してしまっている。というか、ジョン・ウェインはまさしくジェームズ・スチュアートの陰の存在という立場になってしまう。そういう運命なのである。肝心のところで表面には出ず、陰からジェームズ・スチュアートを助けるべく定められている。運命を受け入れられないジョンはみずからを消滅させようとさえするけれど、つまりは運命を受け入れる。そういう物語が、いわゆる西部のガンマンの時代の終焉とかさねられて描かれるから泣けるわけである。●無法者のリバティ・バランスを演じるのがリー・マーヴィンで、この無法者は西部の自立を押さえ込もうとする北部の牧畜家らに雇われているらしい。そういう背景も、もう「西部劇」の時代ではないのだということになるのだろう。リー・マーヴィンの手下のひとりをリー・ヴァン・クリーフが演じていて、これがいつもリー・マーヴィンのやりすぎにブレーキをかけるあたりがおもしろい。なさけないちゅう房のエプロン姿で決闘に向かうジェームズ・スチュアートも、もちろんいい。
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