|
タイトル名 |
羅生門(1950) |
レビュワー |
さわきさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2017-09-24 06:54:45 |
変更日時 |
2017-09-24 06:54:45 |
レビュー内容 |
ずいぶん昔の白黒映画ですが、当時としては大変前衛的で斬新な演出方法や作品展開だっただろうなと想像させられました。 多襄丸が木陰で寝ていて枝葉の影が揺らめくシーンはちょっとしたことですが黒澤監督の作品を作り込む情熱が見えます。京マチ子演じる妻が所持していた短刀の顛末もとても面白く、重要な伏線になっているにもかかわらず、短刀の存在を思い出せる程度の演出に留めていることが凄い。あと森雅之の冷めた目の演技もインパクトが凄い。
またストーリーについて。人間は嘘をつく。海外でも評価されているのを見るに、これは国や人種を超えて普遍的なことでしょう。そういったテーマで言及しているのも面白い。人間が自己の都合の良いように話をするのは、現代でもしばしば見られることで、時代を超えても楽しめる作品なのは間違いない! ただ、これだけ嘘をつく人間を見たら、坊主を演じる千秋実の言う通り人を信じられなくなる。私などは未だに志村喬が無事に赤ん坊を育てていることに疑問を持ってしまっている。恥ずかしいことだとは分かっているのだが…。 |
|
さわき さんの 最近のクチコミ・感想
羅生門(1950)のレビュー一覧を見る
|