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タイトル名 |
愛の部屋、裸の2日間 |
レビュワー |
ramoさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2020-10-30 21:10:39 |
変更日時 |
2020-10-30 21:10:39 |
レビュー内容 |
シンプルな話の中にも深みがあり、かといって重苦しいわけではなく、見終わったあとの余韻が心地いい良作。まさに「大人のための恋愛映画」の代名詞のような映画でした。こんなタイトルなので観るのをためらった人も多いかもしれませんが、見て損はない一本だと思います。
同性の恋人との関係がギクシャクし出してる建築家のキャロリーヌと、妻に逃げられ娘と暮らすDJのヤッコ。一夜限りの行きずりの相手なら、秘密を抱えたままで終わっていたでしょうが、次の日も一緒にいると、それぞれの背景や心の隙間が徐々に見えてきます。遊びだった一夜目とは違い、二夜目は心の結びつきが感じられます。でもこれくらいの年齢になると、若い男女のように、感情のままに相手に飛び込んで・・・というわけにはいかない・・・。 あー、すごくよくわかる!
翌朝、ホテルをチェックアウト。メイドたちが淡々と部屋を掃除するシーンに流れる寂しげなピアノのメロディー。2つのワイングラスも機械的に片付けられていく切ない様子がとても印象的でした。 空港に到着したキャロリーヌは、ドバイに誘ってくれたヤッコを見送り、現在のパートナーとも決別し、人形を椅子に残したままで向かった先は、パリに帰る飛行機の搭乗口ではなく・・・。 椅子から立ち上がり、音楽が切り替わったところから、新しい人生を切り開く決意をしたキャロリーヌの様子がイキイキと描かれるラストシーン、これ以上はないという上質のエンディングでした!
バーで女をナンパするDJ、とくれば、チャラいイメージしかありませんが、感情的でわがままなキャロリーヌの言動に対するヤッコの対応は、「大人の男はこうありたい」というお手本のようなイケメンぶり。ほんと、見習いたいものです。
「最後はやっぱり結ばれてめでたしめでたし」の、ハリウッドのデートムービーみたいな恋愛映画はもう飽きた、という方にはオススメです。それにしても、こういう映画にB級エロ映画のようなヒドい邦題をつける人、映画に対する敬意や愛情が微塵もないんでしょうね・・・。 |
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