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タイトル名 |
白ゆき姫殺人事件 |
レビュワー |
たきたてさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-05-06 01:02:37 |
変更日時 |
2025-05-06 01:02:37 |
レビュー内容 |
綾野剛演じる赤星の目線から始まる物語。 TⅤ局に契約社員として勤める赤星。 勤務態度は不真面目不誠実。テレビ局で得た情報をツイッターにつぶやくコンプライアンス精神皆無の男。絵に描いたようなダメ人間。見ていて辛いです。 こんな不愉快な人間が主人公で、2時間も見ていられるか不安になったのですが、この人途中から存在感なくなっていきます。 いるにはいるんですけど、この人が撮っている『インタビューを受ける人たち』が主体になっていきます。この辺のシフトが自然で上手。 ただ、インタビューを受ける人たちも、おおよそ良識や常識が欠けている人が多く、辟易します。 極端におかしな証言をしているわけではなく、なんか誰しもが持つ人間の嫌な部分をちょっとずつ見せられている感じ・・・。 事実に個人の主観が加わりアレンジされていき、そんなちょっとだけずれた供述や証言が集まっていくイヤ~な感じ。こうやって真実が捻じ曲げられていくんですね・・・。誰かが決定的な仕事をしたわけではなく、ちょっとの誇張、ちょっとのうろ覚え、ちょっとの思い込み、ひとつひとつは『ちょっと』なんだけど、積み重なると大きな間違いへと発展していくのがよくわかります。 こーゆー手法で、『間違った認識』を『われわれ見ている側に自覚させる』のは面白いです。 精神的に追い詰められた城野美姫が自死しようとした寸前で流れるニュース。真犯人逮捕の報。このどんでん返し感とテンポの良さは好きです。 それに、自己中心的な殺人犯はつかまり、劇中最も性格の悪い女はめった刺し、ダメ人間赤星もこてんぱんに罰をくらうのは、ちょっとすっきりします。 ただそれ以外にも嫌なやつはいっぱいいて、そういった人たちに何のペナルティもないってのがちょっとね・・・。 あと殺人はシロかもしんないけど、事故とはいえバイオリニストを突き落としちゃったのはクロなわけですから、そこは何か決着をつけてほしかったかな。 あ、それと、大学の時のエピソードとその親友(実際は親友でもなんでもないけど)は正直要らなかったと思います。 |
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