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タイトル名 |
バッファロー'66 |
レビュワー |
たきたてさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2014-09-14 18:05:43 |
変更日時 |
2014-09-14 18:05:43 |
レビュー内容 |
退屈なストーリー、魅力に欠ける登場人物、映画として決して面白いとは言えません。ですが、なんとなく最後まで見てしまう何かがあります。『成り行きが気になってしまう』タイプの映画です。 ダメ人間をだらだら見せられてしまう前半にはかなりフラストレーションがたまってしまいますが、それもすべてラストへの前振りだとすれば一応の納得はできます。 主人公が無茶な賭けをしたり、親に見栄をはりまくったりする一連の行動が、すべて親の関心を自分に向けさせるためだとしたら、殺人→自殺を考えるビリーの心理・動機には一貫性があります。反社会的行為や自身の死は、親及び世間の関心の目を自分に向けさせる最終手段だからです。マザーテレサが『「愛情」の反対は「憎しみ」ではなく「無関心」だ』と言っていましたが、ビリーの境遇はまさにこれにあてはまるのかもしれません。 ラストの妄想シーンで、彼が殺人をし、自殺をし、両親が自分の墓参りをしています。ところが父親が『腹が減った』と言ったところで、彼は妄想から抜け出します。所詮、自分の死をもってしても、世界は変わらないことを悟ったのでしょう。そして、そこで初めて彼は、レイラの存在に気づいたのだと思います。 正直映画として面白いとは思えませんが、クリスティーナ・リッチの魅力が存分に発揮されていることもあいまって、一種の妄想映画としての面白さはあるかもしれませんね。 |
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