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タイトル名 |
恋人までの距離(ディスタンス) |
レビュワー |
tottokoさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-04-06 18:47:27 |
変更日時 |
2025-04-06 18:51:46 |
レビュー内容 |
これは凄く攻めた脚本。男女の会話だけで一日分の時間を見せるのだから。あまりに何も起こらずしゃべってばかりの展開にたじろいだ。エリック・ロメールだってもう少し事件は起きた。でも観られた。なんだかんだ引き付けられたのは、E・ホークとJ・デルピー両者の役者の力とウィーンの美麗な街並みのおかげ。 そもそも知らんカップルのデートの様子など大方の人間が興味ないでしょう。個人的に恋愛モノで刺さる作品少ないし。でもイーサン演じるジェシーのアメリカンな熱の上げっぷりがリアルで微笑ましく、ジュリー・デルピーがもうとても綺麗で。立ち姿からきらっと輝く彼女は眼福でしたので、とりあえずこの二人に付き合うか、という気持ちにさせられました。 二人とも中途半端に大人な年齢なのですね。十代のように頭に熱がバーッと上がって恋愛まっしぐらにもなれないし、人生の苦い展開をちょっとずつ経験してもいるので今この時の感情に今後を委ねるふんぎりもつかない。 二人揃って相手の気持ちを量りつつ時間は過ぎて、さあどうするのとなった時にはお話は終幕。“その後”を観客に引き渡した粋なエンディングでした。観る者が100人いれば100通りのその後がありそう。 映像が大変キレイです。二人がたどったコースをもう一度振り返る数ショットも余韻があってハイセンスなのですが、そんな場面にあっても「公園に空き瓶とグラスを残していくなや」と思っちゃったワタシはやっぱり恋愛映画に向いてないのかも。 |
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