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タイトル名 |
ハンガー(1983) |
レビュワー |
tottokoさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2016-03-05 00:40:41 |
変更日時 |
2016-03-05 00:40:41 |
レビュー内容 |
先日逝ってしまったD・ボウイ氏。本当に美しいなあ。ドヌーブもさすがの美貌だなあ。ヨーロッパ型美形のお二方が揃ってのヴァンパイアはハマりすぎて画が完璧だ。吸血鬼はやっぱりヨーロッパ出身でないと、との思いを強くする。白っぽい粒子がキラキラしているような映像は幽玄さを醸し、現代のニューヨークにおいてもゴシックな芳香が漂う。早々とボウイ氏が降りた後釜はスーザン・サランドンと、急に20世紀顔になってしまうのは少々惜しかった。 お話はポーの一族さながら、永遠を生きる彼らの不変の苦悩がベースではあるけれど、半分人間の血が入っている者は死ぬに死に切れないという恐ろしいオチがついててびっくりだ。これではボウイさんは”永遠の命詐欺”に遭ったみたいなものではないか。何世紀にもわたる過去の被害者たちが朽ちかけた肉体を引きずってカトリーヌにすがりつく場面は恐いけど可哀想でもあった。 思いもよらない逆転打を放ったサランドンの横顔と、ドヌーブの切ない呼びかけ。徹頭徹尾クールな美学を貫いた感のあるラスト。 |
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