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タイトル名 |
天国は待ってくれる(1943) |
レビュワー |
tottokoさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2021-11-12 23:13:59 |
変更日時 |
2021-11-12 23:13:59 |
レビュー内容 |
ドンファン爺ちゃんが地獄の受付で振り返る一代記。閻魔大王自ら受付やってるんだ(笑)。 というのはさておき、まあ憎めないヘンリー爺ちゃんの恋愛遍歴がキュートに綴られます。お金持ちで容姿端麗、幼少期からモテて困ってます(いや困ってない)、というイヤミ人生を愛嬌のあるユーモアで明るく仕立てたのはルビッチならではのセンス。 1エピソードにつき1回は笑わせられました。爆笑というより、くすくす笑いですね。主人公の祖父がまた一回りやんちゃでホント可笑しい。義理の父母のけんかとその仲をとりもつ召使いとか、息子の女遊びに気を揉む姿がかつての父親そっくりになっちゃってるヘンリーとか、人間観察に優れた書き手でないとこうもたくさん珠玉のエピソードを生み出せないと思います。色々あった愛妻との別れには泣けました。 なんと戦時中の作品なのですね。豪勢な邸内は灯火管制下の我が国とは比べるべくもなく、ただ圧倒されます。そしてお金持ちと一口に言っても、奥方の実家カンザスのお屋敷はニューヨークのヘンリー家と比べるとどことなく装飾が野暮ったい印象なんですよ。このへんの細かさにもハリウッド映画の凄みを感じました。 |
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