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タイトル名 |
ザ・タウン |
レビュワー |
mikiさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2012-08-30 18:04:01 |
変更日時 |
2012-08-30 21:09:56 |
レビュー内容 |
目新しさの無いベタなストーリーに展開。だからこそ最後まで観客を惹き付ける監督の手腕がものを言う。OPの強盗シーンから勢いとテンポを下げずに街の空撮への移行。そして解放された人質のクレアが恐る恐る砂浜を歩く静寂感。タイトルロール。俳優ベン・アフレックの監督としての非凡さを微塵も感じさせない素晴らしい演出。マイケル・マンの『ヒート』を最高傑作だと言うベンですが、本作は『ヒート』の様な美学を感じさせずに、ローカルなロケーションにこだわって、登場人物たちの心の葛藤をより人情的に綴っています。『ヒート』の様に大スターを起用していないのもよりローカルなドラマにリアリティと説得力を持たす事に成功していると思えます。オープンカフェでのジェムの首のタトゥーや、警察官の扮装でスタジアムに侵入するシークエンスでのサスペンス演出は監督2作目とは思えない程の冴え。クレアとの恋愛パートも少しも凝らずにロマンチックになり過ぎない平凡な演出は作風から見て狙い通りでしょう。強いて言えば見どころなはずのカーチェイスやラストの銃撃戦が割と平凡だった事が少し勿体無い気も。でもファーギーと対峙し、至近距離で撃ち合ったあの銃撃シーンはカッコ良過ぎる。挿入される無音のカメラ映像の使い方とか、細かい所で魅せる演出が上手い。『映画』を知り、理解していないとこうは撮れないと思います。マイケル・マン監督、ひと言、「中々良かったよ。」と言ってあげて下さい。 |
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