みんなのシネマレビュー
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 - かっぱ堰さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
レビュワー かっぱ堰さん
点数 6点
投稿日時 2024-09-21 20:40:14
変更日時 2024-09-21 20:40:14
レビュー内容
薄っぺらい映画かと思ったらそうでもなくまともに作られている。
そもそも理屈抜きのタイムリープで始まるファンタジー設定であるから、場所設定や戦中描写に現実味があるかなどはそれほど気にならない。原作は中学生を主人公にしたライトノベルなので若い人々が親しめるように書かれていると思われる。
ドラマとしては年少者向けらしい素朴な純愛物語になっている。主演の福原遥という人は、子役時代の「まいんちゃん」というのはリアルタイムでは知らないが、今回見るとなかなか感じのいい人だった。

この映画最大の感動場面は、終盤の「知覧特攻平和会館」を思わせる場所に置かれている(撮影は霞ケ浦の「予科練平和記念館」)。これはストーリーのクライマックスとしてこういう趣向を考えたというよりも、逆に現代の人が知覧に行った経験(=遺影と遺書に泣かされた)をもとにして、そこから遡って物語を作ったという順序かと思った。実際に原作者(鹿児島県出身)もかつて知覧を訪れた影響が大きいと語っている。
人々が平和会館を見学した際には、死者を悼むとともに自分が生きていることに感謝するのが一般的な態度だろうが、さらにこの映画では死者の思いを知るために、時間を遡って当事者に取材して来たかのようでもある。結果として主人公は、男が願った未来としての現在をちゃんと生きるとともに、教師になるという男の夢を受け継いで、自分も未来の世代に貢献しようと決意したようだった。現在から過去を振り返るだけでなく、現在から未来につないでいこうとする映画になっている。

また戦後(前世紀)の常識だと、こういう映画は思想的背景をもって作られるのが普通だと思っていたが、この映画では政治的な色付けがはっきりしないように見える。人が死ぬのに反発するのは主義主張に関わりなく誰でも思う普通のことだが、それで最後に特攻隊は無駄死にだったと貶めて終わらせるわけでもなく、かえってその心を素直に受け取るように努めていた。少なくとも、他者のために自分の生命を捨てることもありえなくはないと主人公も納得したらしい。
結果としてこの映画は、左右両極の間にいる多数の人々に向けて、誰もが共通認識として受け取れるように特攻隊を語ろうとしたのかと思った。手紙にあった「人と人が傷つけ合うのではなく、一緒に笑って暮らせる未来を」作るためには、分断と対立ではなく共感が必要と言っていたのだと思いたい。
かっぱ堰 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-09-21ディストピア 灰色の世界44.00点
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。66.50点
2024-09-14恐怖ノ黒電波64.00点
2024-09-14恐怖ノ白魔人55.25点
2024-09-14恐怖ノ黒鉄扉65.00点
2024-09-14恐怖ノ黒洋館76.00点
2024-09-14恐怖ノ黒電話57.45点
2024-09-07お願いだから、唱えてよ55.00点
2024-09-07膨らみ55.00点
2024-09-07私の夢44.00点
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS