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タイトル名 |
更けるころ |
レビュワー |
かっぱ堰さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2024-12-21 09:42:44 |
変更日時 |
2024-12-21 09:49:58 |
レビュー内容 |
夜の路傍の喫煙所で展開する若い男女の会話劇である。二人とも最後まで敬語だったが、「おねえさん」は本当に少し年上のような感じで(背も高い)、男の方は年上に対する敬語、おねえさんは他人行儀の敬語と思われる。 おねえさんは、おねえさんらしく各種経験値で男に差をつけていて、認識レベルも男の上を行っていた感じだった。例えば「普通」に関して、男の方は自分の思う普通を普通というだけだったが、おねえさんは世間でいわれる普通が何かわかった上で、あえて既成の普通を否定していたようである。また寂しいと幸せの同居に関しては、特別な誰かがいなくても自分で自分を幸せにできるはず、という助言かと思った。 男は再会を期待していたようだが、おねえさんはこの男から特に得るものはないだろうから特に来る気もないと思われる。男の方は、仮にこれでお別れだとしても今回教えてもらったこともあり、とりあえず「さよならの質」を上げた結果になったはずだ。おねえさんの方も所見を披歴できて悪い気はしなかったのではないか。基本的に人と出会って話すこと自体は悪くない。 そういうことを一応思ったが、監督本人は深読み不要というようなことを書いていたのであまり突っ込んで考えなくていいらしい。ちなみに登場人物は暑いと言っていたが、夏の夜の空気感が映像からは伝わらない気がした。虫の声はしていた。 [付記]どうでもいいことだが、撮影場所でおねえさんが去った方向に本当にコインランドリーがある。リアルな劇中世界だ。 |
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