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タイトル名 |
鑑定士と顔のない依頼人 |
レビュワー |
レイブンのかなづちさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2015-03-31 17:48:02 |
変更日時 |
2015-03-31 17:48:02 |
レビュー内容 |
いや~、面白かった……、と言っていいのかどうか……。とりあえず、鑑賞後、一緒に観た人と2時間くらい、ああだこうだと話せる映画です。個人的に、これだけ話し込んだのは「マルホランド・ドライブ」以来かな。 各所に伏線となるシーンがあり、全編に何か不穏で、不自然な臭いが漂っています。 これはどういうタイプの映画なのか、どう落とす映画なのか、観る側はずっと考えながら観ることになりますが、監督がトルナトーレであること、ドナルド・サザーランドがただの相棒役で出るわけがないという先入観も周波数合わせの邪魔をしてきます。 二次元の女性しか愛せなかったひねた老人がやっと生身の女性と結ばれる異色のラブ・ストーリー?と思いつつ観ていても、なんだかおかしい。終始モヤモヤしますが、映像はきれいだし、撮り方もいいので観ていてストレスがたまるほどではない。 終盤、絵が全部なくなっているのを目の当たりにしたときのジェフリー・ラッシュの一瞬の演技は秀逸。 現実を受け止められずプラハまで行ってしまう姿は、もう、かわいそうの一言。 そりゃ、60過ぎて初めて知った女性が娘ほど若い女で、それを一瞬で失った上、自分を騙した詐欺集団の一人ともなればおかしくもなりますね。詐欺集団の首謀者ドナルド・サザーランドは、自分を認めなかった恨みが根深かったのでしょうね。控えめな演技に最初は「こんなどうでもいい役をやるようになったか」と、まんまと騙されました(笑)。喫茶店で座っている小さい女性もいい味出してました。ラストシーンの喫茶店「ナイト&デイ」、海外旅行をしない私ですが、行ってみたくなりました。 |
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