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羅生門(1950) - 飛鳥さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 羅生門(1950)
レビュワー 飛鳥さん
点数 8点
投稿日時 2013-07-29 22:55:55
変更日時 2013-07-29 22:55:55
レビュー内容
人間の本質に迫る黒澤映画の代表作の一つ。
普遍的なテーマを扱っているので、今観ても古くは感じない。
最初に予備知識なしで観たときは、あれ?これって芥川の「羅生門」というより「藪の中」だよねと疑問に思った。
元々の脚本が「藪の中」をベースにしたもので、それが短いので「羅生門」の設定等を加えて仕上げたことを後で知って納得。

事実としてはっきりしているのは、武士の死体とその妻が強姦されたということ。
その事件の真相が証言が食い違って、誰の話が真実なのか判然としない。
意図的にウソをついているのか、それとも無意識にバイアスがかかっているのか。
一つのはずの真実が人間を通すと何通りもの虚像を伴って描き出されてしまう。
今でも裁判でこんな感じになることもありそう。
芥川の小説では突き放した感じで終わっていたけど、映画は赤ん坊をめぐって救いのあるラスト。
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