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タイトル名 |
ピアニスト |
レビュワー |
オルタナ野郎さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2015-01-12 04:57:22 |
変更日時 |
2015-01-12 04:57:22 |
レビュー内容 |
観客への嫌がらせの様な陰湿な映画を撮る事で定評のあるミヒャエル・ハネケ監督の2001年作。粗筋的には倒錯した性癖を持つ中年女性のピアノ講師と若い男子生徒との歪みまくったラブストーリーである訳だが、爽快な見せ場など皆無の所謂アンチカタルシスな映画なのに何かとんでもなくヤバいものを見たかの様な余韻が残る。主人公が異常な性向を持つに至った背景は劇中でそれとなく示唆されるものの過度に説明的な描写がある訳ではなく、断片的なヒントだけが羅列されて最後はほぼ投げっ放しのままで終わるという実に見事な“ハネケ節”が炸裂している。序盤は半笑いで見ていられる主人公の変態っぷりも途中から笑えなくなって終盤にかけて息が詰まりそうになるのは、誰もが内に秘める《他者と関わる上での根源的な不安感》を本作が白日の下に暴き出しているからなのかもしれない。私には「おめーらが心から誰かに理解される訳ねーだろバーカwww」という監督の高笑いが聞こえてきた様な気がした。 |
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