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女王陛下の007 - すかあふえいすさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 女王陛下の007
レビュワー すかあふえいすさん
点数 9点
投稿日時 2014-03-13 17:57:36
変更日時 2014-03-13 17:57:36
レビュー内容
文字通り“一発”の弾丸レーゼンビー。
007シリーズにおいて異色とされる本作だが、むしろ小説からして見ればコネリー版007が異色というか“異常”である(褒めてる)。
イアン・フレミングもビックリだろうぜ。まさかボンドが野獣みたいな(賛辞)ゲドゲドの悪党面(大絶賛)のショーン・コネリーになろうとは(だからコネリーはカッコ良いのだ)。
映画ファンにとってはコネリーが唯一絶対のボンドになってしまった。そしてアホ(褒めてる気がする)のテレンス・ヤングのせいでハードボイルド風ギャグ映画になってしまった(そこがボンドシリーズの良いところです)。

そんな007ファンにとって本作「女王陛下の007」と「カジノ・ロワイヤル(2006)」は異質に見えたのだろう。
だが俺はその異質と言われる誰よりも“普通の人間臭い”ジョージ・レーゼンビーの「007」が好きなのだ。
冒頭の曲の掛かり方が素晴らしいじゃないか。
スキーによる格闘戦なんか超カッコ良いじゃないか。
ラストシーンのレーゼンビーの演技はシリーズ屈指、いやレーゼンビーにとってもベストな演技だと思う。
そうだ、これは「007」じゃない。紛れもなく「007」だ(どっちだよ)。
誰でもショーン・コネリーのような野生やプロース・ビアスナンのような中年ダンディズムに達せられるワケじゃない。
かといって、ダニエル・クレイグのような屈強な戦士になれるワケでもない。みんながスーパーマンになれるワケないじゃないか。
コネリーやブロスナン、クレイグにできない事をレーゼンビーはやってくれたと思う。誰よりも普通で、誰よりも哀しみを背負ったリアルな「007」として。


え?ジュン・ヒューストンの「カジノ・ロワイヤル」?何ソレ?オーソン・ウェルズには美味しいの?
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