|
タイトル名 |
現金に体を張れ |
レビュワー |
すかあふえいすさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2014-08-15 16:05:37 |
変更日時 |
2014-10-02 06:03:51 |
レビュー内容 |
個人的に戦争映画にハズレなしのキューブリックだが、フィルム・ノワールでも凄い映画が1本、コレだ。 競馬場を襲い現金を強奪するまでの流れを遡り、スリリングに描いた傑作「現金(ゲンナマ)に体を張れ」。 見えない大金という“太陽”を見つめすぎた男たち、女たちのドラマだ。 ジグソーパズルを組むように時系列を追う流れは、後のクエンティン・タランティーノの「レザボア・ドッグス」に影響を与えた。 とにかくこの映画、ムチャクチャ面白い。 キューブリックの映画でもっとも女性が印象的な映画だろうね。 ファーストシーンは競馬場からはじまり、コレから強盗を強行しようって場面で、物語は強盗にかかわる様々な人間の過去をさかのぼりはじめる。 ピースが徐々に繋がっていく感覚、 男たちを運命に引きずり込むそれぞれのファム・ファタール。 それとモリールのオッチャンをはじめとする死亡フラグ。 そして冒頭と終盤が繋がる瞬間、総ての歯車が動き出す! 検閲所での粋な会話、 蹄鉄によるパンク、 一瞬で終わる銃撃の迫力とクライマックスの畳み掛けは凄いぜ。 ラストの“太陽”を吹き飛ばしちまうのが犬とはねえっ・・・。 エリッヒ・フォン・シュトロハイムの「グリード」やジョン・ヒューストンの「黄金」を彷彿とさせるシーンだった。 その時のスターリング・ヘイドンの 「(・_・)」って表情がまた。 |
|
すかあふえいす さんの 最近のクチコミ・感想
現金に体を張れのレビュー一覧を見る
|