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タイトル名 |
切腹 |
レビュワー |
にょろぞうさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2014-03-31 23:39:10 |
変更日時 |
2015-04-30 00:11:17 |
レビュー内容 |
事前情報無しに見始めてすぐは、へたれな食い詰め浪人の話かな?などと思って見ていたら、いやいや骨太なアンチサムライな話だった しかも途中で謎解きミステリーのような展開になるのは非常に意外 途中までは双方の言う事がお互いに独善的だが、どちらにもそれなりの言い分に理があると思っていたが徐々に井伊家の家老が皆の前で追いつめられる様がまるで法廷劇のようだ 言葉が完全に武士言葉で最近の時代劇と一線を画す これも面白いと思った 切腹に竹光とか、美しい娘が貧困の為に病んで恐ろしい顔になるとかホラーな演出も一見の価値がある 敵ではあるが、丹波哲郎の出番が少ないがニヒルでクール めちゃカッコいい 仲代達矢はいつもの目がランランな鬼気迫る芝居だがちょっと見慣れたかな そうじゃない仲代達矢も見たい この物語がどこへ落ちるのか途中まで想像もつかせないところはかなりうまい作りだ 後半はサムライの世界が格式とメンツに徹底的にこだわる最低な世界である事を見せるのは意外性がありおもしろい 武士の意地を見せる映画は沢山有るが、ここまでアンチサムライを描いた映画は珍しいと思った 武士の魂ともいえる、まげを気持ち悪そうにごみ桶に捨てられ、事が終わってすべての家臣は病死ですませて、何事も無かったかの様に取り繕う井伊家に、将軍家より「治に居て乱を忘れず」の言葉を手向けられるのは笑止 ここまで武士文化をコケにしたエンディングは見事としか言う言葉が無い |
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