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タイトル名 |
ザ・セル |
レビュワー |
アラジン2014さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2018-02-17 10:40:59 |
変更日時 |
2025-03-14 00:08:40 |
レビュー内容 |
皆さんおっしゃるようにオープニングの砂漠の雰囲気は素晴らしい。プロットもキレイにまとまっていて特殊なストーリーの割には全体的に違和感なく判りやすく仕上がっています。話の屋台骨はよくある敏腕刑事がカルト殺人を追うというシンプルなものですが、序盤にこの映画のメインである”精神世界に入るための先鋭的なシステム”の説明が入るため少々テンポが悪くなっています。この先鋭的なシステムがちょっと複雑でお笑い種な訳ですが、まあ割とよく出来ていて素敵でした。また、殺人犯の心に入るために先鋭的なシステムが必要になるという流れも非常に自然です。
殺人鬼の心に入ってからは何ら違和感はなく、むしろ連続殺人鬼の病んだ心の中がとてもキモ&グロくてGoodでした。やたらとキモイこの精神世界がドン引きにならず芸術に昇華している点は監督と美術のセンスか(それともパクリ全開のせいなのか・・) 個人的にはオッド・ネルドルムのドーンのシーンが素晴らしかったです。私はこの映画で初めてオッド・ネルドルムを知りましたが非常に気味が悪くて美しいです。とにかく馬が輪切りになったり階段がアチコチにあったり、逆さ向きに転落したりと・・ 印象深い映像が多くて驚くばかりでした。後半戦にはちょっと小林幸子風味の紅白の衣装のようなシーンもあったりしてなかなかの失笑もんですが、ストーリーは最後までとても良くできていて破綻はありません。 公開当時話題になった、美し過ぎる主人公キャサリン・ディーン(ジェニファー・ロペス)ですが、確かに非常に美しい女優ではありますが個人的にはあまり好きなタイプではありませんでした。また、序盤にある死体を漂白するシーンの後、自分を吊るして○○するシーンはあまりにもおぞましく非常に強烈で目をそむけたくなります。
巨大な水槽が拳銃で割れるとか、なんでFBI捜査官(ヴィンス・ヴォーン)まで心の中に入ってくるんだ?とか色々突っ込みどころも多い作品ですが、この映画は映像美だけにとどまらず、ストーリー自体も非常によくできていますのでコアな映画通にもお勧めできる作品です。最後になりましたが衣装担当の石岡瑛子さんも非常に素晴らしい仕事をしたと思います。お見事でした! |
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