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タイトル名 |
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 |
レビュワー |
墨石亜乱さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2017-08-18 17:36:01 |
変更日時 |
2017-08-26 09:38:50 |
レビュー内容 |
世界的に評価を得ている漫画『ジョジョの奇妙な冒険』その実写映画化第一弾は、サイキック・サスペンスホラーとして普通に楽しめる作品だった。だが・・・To Be Continued!
漫画の実写化に期待するものは、その漫画らしさ「原作と同じフィーリングを実写で体験したい!」それに尽きる。 原作のジョジョをジョジョたらしめているもの、それは〝唯一無二のアート感〟だ。荒木飛呂彦漫画の魅力は、極端な構図、独自の擬音、コマ割りによる不規則な時間表現、そして個性の強い絵と奇抜なストーリー。それが渾然一体となって構築される〝トンデモな美学〟に他ならない。
一方、実写版の軸はあくまでホラー映画であり、忠実に再現された衣装やメイク、海外ロケーションによる無国籍感あふれる杜王町もみな 単に映画の装飾に収まってしまい全体として綺麗にまとまり過ぎて、ジョジョたらしめる〝あらゆる要素のトンデモな自己主張〟が欠落していて どうにも食い足りない。
ハードルが高いと思えた仗助、承太郎のキャスティングは、意外にも結構ハマっていたと思う。それだけに、映像でドッギューン!とかドドドドド!!!! とかゴゴゴゴゴ・・・という感じが表現できていれば何倍もダイナミックになったろうにと惜しまれる。別に画面に文字など出さなくてもいい、撮影の工夫と編集で何とでも出来ただろう。
音楽のチョイスも疑問で、宗教的で神秘的な曲が却(かえ)って退屈な間を作ってしまった。おそらくは主要キャストが着ている学生服をキリスト教の黒衣とイメージ的にクロスオーバーさせての演出なのだろう。クライマックスでも教会のようなステンドグラスを印象的に使っている。が、それは明らかに原作のイメージを持て余した結果、別の普遍的イメージに頼った結果だとわかる。海外市場を意識した策かも知れないが。 原作者が好んで引用しているロック調の曲であれば、テンポもノリもイメージも相当原作寄りになっていただろうに・・・残念だ。
しかし、続いてもらわないと話にならない訳なので、監督以下 製作陣の皆様には第2章以降も頑張ってより荒木テイストの娯楽作品を目指して頂きたい。 |
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