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タイトル名 |
2001年宇宙の旅 |
レビュワー |
墨石亜乱さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2018-10-22 16:44:27 |
変更日時 |
2018-10-22 16:55:51 |
レビュー内容 |
109-OSAKA-EXPO-IMAXにて 日本最大級のスクリーンは圧倒的。特に惑星が縦に並ぶ構図は“ツァラトゥストラはかく語りき”の響きと相まって圧巻でした。
これまで何度かDVD、BDで見てはいたが真剣に、しかも劇場で観たのは初めてだった。
ほぼ中央、G-19席エグゼクティブシートにて鑑賞。 PANAMのシャトルが軌道?ステーションとランデブーするシーンは本当に素晴らしい。ただシネラマと言うより巨大なワイドTVを見ている感覚。 平面スクリーンの両端が視野に入っている為で、左手からフレームインしてくるステーションが仮に視界を完全にカバーする湾曲スクリーンでの上映であれば、左から視界を圧して現れる筈で、やはりシネラマが この作品のベストな上映環境だと思った。 この際、オムニマックス(全天周映像)化して再公開してはどうだろうか!
難点も少々。 ・ディスカバリー内でのジョギングシーン(移動撮影時)の画面のブレ ・宇宙船の窓(の合成)が時々細かくズレる それらが、スクリーンが巨大であるが故に目立ってしまった。 移動撮影のブレは、後の『シャイニング』でキューブリック自身がステディカムを使用して克服している。 窓のズレは、レストア修正時に補正しても誰も文句言わないだろうが・・
また、字幕スーパーが美しいレイアウトを邪魔しているシーンもあった。 先行して行われたノンレストア版70mm上映で、字幕を別スクリーンに投影した理由がわかる。(私は観てませんが)
《映画全体の構成とテーマ》
3幕構成の1幕目と3幕目は、典型的なドキュメンタリー(今で言うナショナルジオグラフィック的な)映像による宇宙体験。2幕目はキューブリック流のサスペンス。リアルとエンターテイメント性を両立させている。 テーマは、岡本太郎の“太陽の塔”にも通じる “人類の創生〜生存競争〜帰結” それを福音的円環構造で描いた映像絵巻だと思う。
《トリビア》
『エイリアン2』の冒頭。脱出艇ナルキッソスでコールドスリープしたリプリーが漂流してくる。その時の曲と2001年のコールドスリープカプセルが映る時の曲が同じ・・キャメロンのオマージュでしょうね。
キューブリックが『2001年』に込めた映像の流儀みたいなもの・・ それは後に続くリドリー・スコット、スピルバーグ、ルーカス、キャメロン、ノーラン等々に・・更に その後輩達へと確実に伝播している。
いや、実に貴重な164分間(映画尺+α)でした。 |
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