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タイトル名 |
シンドラーのリスト |
レビュワー |
Cinecdockeさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2015-09-24 00:20:44 |
変更日時 |
2015-09-24 00:20:44 |
レビュー内容 |
派手にやられていくハリウッド映画において、淡々と行われる銃殺の描写に初めて衝撃を受けた。糸が切れたように崩れる人々、色の失われた世界で唯一着色された赤い服の少女、タイプライターで明記された名前、そこにはいつ零れ落ちるか分からない"命"が眼前に横たわっている。シンドラーは金儲けしか考えていない俗物だったが、だからと言って普通の人々が何の疑問を持たずに虐殺に手を貸す、その違いはどこにあったのか。見返りも一切なく、裏切り者として殺されるかもしれない、"偽善"と呼ばれても自分は救えるのかと聞かれると自信はない。ただ、結果的に1100人を救ったのは事実で、そこには打算などない。「お金があればもっと救えたのに」とシンドラーの懺悔とも言える台詞が最も胸に迫る。このシーンからの展開は、今思えば感動に走ってやり過ぎと感じなくもないが。暗いトンネルから抜け出したような青い空があまりにも眩しくて、鮮烈だ。 |
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