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シビル・ウォー アメリカ最後の日 - Cinecdockeさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 シビル・ウォー アメリカ最後の日
レビュワー Cinecdockeさん
点数 7点
投稿日時 2024-10-04 23:59:48
変更日時 2024-10-05 10:47:15
レビュー内容
アメリカは世界一の経済大国であり、IT大国であり、エンタメ大国だ。
だが、新自由主義を推し進めたが故に格差が著しい大国でもあり、今なお残る人種差別に、
機会はあれど能力に恵まれなかった者にはひたすら容赦なく残酷だ。
それが圧倒的な凶悪犯罪率であり、大都市には麻薬に溺れた路上生活者で溢れ、絶望死した者も少なくない。
一方で成功した一部のマイノリティが己の価値観を強制するポリコレによって保守層の不満が募り、
上記の極端な事例によるトランプの台頭、やがて対立・分断し、長年の社会の歪みがツケになって顕著化した成れの果てが本作だ。

関わることを諦めた地方の無関心、そして「お前はどういうアメリカ人だ?」という問い。
そこには外部がズカズカ入り込めないアメリカの病みが詰まっている。
世界の警察やらグローバリズムやらを伝搬して、諸外国に首を突っ込んでいるクセにである。
そんな世界をジャーナリストは誰かを犠牲にすることでフレームに真実を収める。
初心な新人カメラマンが次第に冷徹な人間へと変わっていき、最後は主人公の犠牲をも手柄にしていくのは皮肉だ。
大統領の死体と兵士の笑顔が写る一枚に、アンミスマッチな曲が流れるエンドロールの居心地の悪さと来たら。

自分事にならない限り、自国の危機に誰も動かないだろう。
次期大統領がトランプになろうが、カマラになろうが、詰んでいるとしか言いようがないアメリカ。
外部から対岸の火事として見ている日本はどうだろうか?
大国にひたすら媚びへつらって搾取される側を選ぶのかね。
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