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タイトル名 |
DUNE デューン/砂の惑星 PART2 |
レビュワー |
グルコサミンSさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2024-03-21 23:20:47 |
変更日時 |
2024-03-21 23:20:47 |
レビュー内容 |
この作品、元のお話自体に違和感があって、40年前の映画もまあまあていう程度。 なので全然期待してないのに、世間じゃ話題なので観てきました。
音と映像はもう、ハリウッドの底力炸裂で、これが昨年公開なら、ゴジラの受賞は無かったかも・・。 2時間40分の長さじゃ、見せ場はほんの30分で、あとは間延びしたドラマかなと思ってましたが 「この監督」にしては淡々と話を進めて、スペクタクルな見せ場が次々とやってくるという、 予想外に編集努力が見える仕上がり。 眠くなる暇はありませんでした。 40年前のリンチ監督の作品では、スルーされたエピソードも追加したので、話が長くなってますが ビックリしたのは、リンチ版のエンディングが、今回のパート2で出てきてしまいました。 確かパート3もあるとの事でしたが、この続きはどうなるのか、早く見たくて仕方がありません。 そんな気になるのも、この映画がそれなりに面白かったからでしょう。
しかし、大画面のド迫力に圧倒され興奮して帰ってきて、少しクールダウンして思い返すと、違和感が 戻って来てしまいました。 基本原作の問題なんでしょうが・・
まず、砂の中を泳ぎ回る巨大生物というのが、荒唐無稽過ぎて、SFとして評価できません。 で、みんなで砂虫の背中に乗って旅をしていますが、乗り込む絵がありません。止まってくれたの? 何千年も未来の世界で、最強の兵器が核ミサイルってのも、興醒めでした。 重力を制御して浮遊し飛行する乗り物だらけで、銃もレーザー兵器もある時世に、刀で戦う歩兵部隊。 大量破壊兵器がありながら、砂虫に対しては攻撃しない理由が述べられないのも違和感。 というわけで、この映画はド迫力なファンタジー作品としてカテゴリせざるを得ない。
さらに物語が、英雄&救世主のみならず、奇跡を起こして信者を増やしていく新興宗教のソレに見える。 その信者の振る舞いをみれば、まるでイスラム教にも見えてしまう。 これも原作のせいなのかなあ。
女性の扱いもどうなのだろう、和平の為に皇帝の娘を嫁に寄越せと一方的に要求って、前時代的すぎる。 女たちも誰の子を産むべきかとか打算的な会話ばかりで、殺伐としててロマンスの欠片もない。 終盤では、権力を得る程に強引で傲慢になっていくポールにも違和感。 末は冷酷な支配者になるのか? ヒロイン「チャニ」とは寄り添って終わって欲しかったのだが、正反対のエンディングも残念。
と、勢いに圧倒されながら見終わったのに、よく考えると後味の良い映画ではなかった感じ・・。 もとより、1話完結しない映画は、絶対満点にはしない主義なので、今回はこの点数ですかねえ。 点数の大半は、音と映像の迫力に対してのものです。 レンタルで観たら面白くないかも・・ |
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