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タイトル名 |
エイリアン |
レビュワー |
Donatelloさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2019-10-02 02:49:13 |
変更日時 |
2019-10-02 02:54:26 |
レビュー内容 |
美術も音楽も俳優も演出も十分な予算が費やされており 公開当時にこれを見た人々の記憶に深く刻まれているのは分かる。
ただ、こういう特定のジャンルのエポックメイキング的作品は 懐古補正とかもあって平均点8超ということがよくあるのだけど この作品は超えていない。
その理由は脚本、もっと言うと登場人物の判断力欠如ではないだろうか。 物語の緊張感を保つためにはキャラクターをピンチに追い込むことが重要だとして じゃあどうやってピンチに追い込むかという話なんだけど ・敵を強大にする ・偶然の連続で事態が悪化する ・味方がミスをする などの手法がある中で、下にいくほど脚本の難易度が下がっていく。 この作品が採用したのもその手法だった。
・指揮系統や規則を逸脱した判断 24時間の消化処理の前に開放するなど(一人は極秘指令のためだが他は感情優先) ・組織の目的と実装の不一致 地球外生命体の持ち帰りが最優先事項なら消化24時間ルールは撤廃しておくべきでは? また、ロボットが宇宙船を単独操作可能ならそもそも人間不要では? ・判断力の欠如 3人体制で警戒しながら探索していたのに、猫の捕獲は一人で適当にやらせる 緊急時で他の二人が危険な中退避処理を勧めているのに、一人猫を回収に行く始末 猫が大切なら置いてくべきだし、愛玩なら優先順位つけて割り切るべきでは? といった様子で枚挙に暇がない。 だいたい重要なところでは判断が間違っていると思っておけばいい。
結局のところ、人間側の言動があまりに知性を感じさせないので 「エイリアンすごい」というより危機意識欠如して危険な目に遭った人を遠目で見ている気分になってくる。 新社会人に見せてどこがよくなかったか議論させる教材にはいいかも。 まあ昔の脚本なんてツッコミどころだらけだし危機意識も今とは違うから野暮だけど。
船体を突き破る酸の演出とか、全編に及ぶ不気味な雰囲気はよかった。 |
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