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タイトル名 |
となりのトトロ |
レビュワー |
浅田荷葉さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2019-03-12 03:41:26 |
変更日時 |
2019-05-12 10:21:53 |
レビュー内容 |
どこかにあるはずなのに、どこにもなかった「原風景」を見事に現出させた。 となりのトトロの主人公は、トトロでも人物でもなく、世界である。 自然とは、人間に対置するものではなく、人間の心の中に宿っているものであるということが、この作品によってはっきりと伝わる。 この大きさに匹敵する芸術作品がどれだけあるだろう。ターナーの絵やブルックナーの音楽と並べても遜色のない作品だ。それらの作品はどれも、「絵画と鑑賞者」や「舞台と観客」を対置させない。確かに五感を通じて心のなかにそっと侵入してくる。まるで実家にあがりこむように、どかっと座り込んでくる。そうしてちょっとした思い出話をでも語り始める。 映画のストーリー自体はささやかな"おまけ"にすぎない。 |
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