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ヴィレッジ(2004) - こねこさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ヴィレッジ(2004)
レビュワー こねこさん
点数 8点
投稿日時 2023-12-09 16:19:40
変更日時 2023-12-09 16:19:40
レビュー内容
 このヴィレッジは存続するのか、しないのか?

先日、録画してあったヴィレッジを見た。二回めである。一度目は何年前か記憶にないが、「祖父の遺産で守られたヴィレッジが元通り続く=一件落着」といった印象だった。二回目の視聴で、一部のシーンが引っかかったので、皆さんの意見を聞いてみたいと思った。矛盾などあったとしても私見としてお許し頂きたい。

 さて、問題のシーンだが、アイヴィーが薬を調達して村に戻るシーンだ。
 アイヴィーは再びフードに着替え、予定調和的な穏やかなBGMが流れる中、帰路を急いでいる。送ってくれた青年警備員が道路に車を停めている。車からは何かの発信音が継続的に聞こえている。バックミラーには懐中時計が架けられている。発信音はエコーがかかりながら、次の村のシーン(ルシアスの看病が続き、アイヴィーの帰りを待つ場面)にオーバーラップしていく。
このシーンには制作側のいろいろな意図を感じる。
・フードに着替えていることから壁を乗り越えてからかなりの時間が経過していることを示唆=そんな長い時間車を同じ位置に停車しておく理由は追尾していると推察される。

・発信音を村場面にオーバーラップさせることで追跡の手が村に及ぶことを暗示
・大事な懐中時計をバックミラーに吊るなど安易に扱っている=好青年ではなく、タレ込むための証拠品ぐらいにしか考えていない。
実際彼は、アイヴィーのフルネームも聞き出してもいる。
 
 以上から、私は、警備の青年が、発信機をアイヴィーの持ち物に忍ばせ、村の位置を確認し、メディアに相応の金額で情報提供したのではないかと想像するのだ。一旦村の位置が公になれば、村が望もうと望むまいと、これまでの独立した生活は崩壊していくしかないであろう。(資産、権力でネタをもみ消すことができるのでは・・・との反論はあろうが)
 
この映画の触れ込みの「衝撃の結末」は、警備の青年の助けで薬を調達し、元通りの村が存続するかと思われたところ、その青年の通報でヴィレッジが崩壊していく・・・この部分ではないだろうか。この場合の崩壊は新しい世界の始まり=救いなのかもしれない。アイヴィーが意図的では無いせよ、閉鎖的なこの村を開放したのだ。
みなさんはどのように考えるだろうか?
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投稿日付邦題コメント平均点
2023-12-09ヴィレッジ(2004)86.06点
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