みんなのシネマレビュー
仇討(1964) - あやかしもどきさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 仇討(1964)
レビュワー あやかしもどきさん
点数 10点
投稿日時 2025-02-23 02:35:56
変更日時 2025-02-23 02:35:56
レビュー内容
 これほどまでに冷徹なリアリズムに徹しつつも「物語」としての面白さを堪能できる時代劇はそうない。
 一般に「仇討ち」というと、「私怨」に基づいた「討つ者=善」「討たれる者=悪」という図式でとらえがちである。だが、今作を観れば、「仇討ち」が幕府や藩主の許可により行われるまでの過程には、仇討ちを果たさなければ互いの「お家」の面目を損なうという価値観、そして藩としての威厳や秩序を守ろうという保身的思考がはたらいているのが如実にわかる。
 さらには家督相続が至極大事とされる武家社会にあって、主人公のように二男以下に生まれた者は能力や人格に関わらず当家に無卿の「部屋住み」という肩身の狭い立場に置かれ、挙句の果てには口減らし的に他家に婿養子に出されてしまうという悲哀。
 結末の「仇討ちイベント」もそうした武家社会に孕む理不尽な「お家大事」の論理が無用の犠牲を生むのである。仇討ちの助太刀として動員され、斬られた武士たちはまさに犬死にそのものだ。つくづく武士の家なんぞに生まれないでよかったと胸を撫でおろしてしまう。
 あえて注文をつけるならば、本作が無類の剣豪ヒーローを主役とするものではなく、武家社会の非道に翻弄された挙句に無残な最期を遂げる悲哀を描くものと考えれば、いかにも「THE武士」という屈強なイメージ満々の中村錦之介より、兄役の田村高廣、あるいはあまり出番のなかった小沢昭一のような「武士」の匂いの強くない役者を主人公にしたら、一層深みのある物語になったのではないか、などと思ったりもした。
あやかしもどき さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-02-23仇討(1964)107.36点
2025-02-18毒薬と老嬢77.11点
2025-02-18女相続人108.07点
2025-02-14小原庄助さん108.33点
2025-02-04赤西蠣太108.00点
2025-02-03貸間あり98.00点
2025-01-31日本春歌考107.00点
2025-01-27人情紙風船108.30点
2025-01-26切腹108.34点
2025-01-16にっぽん昆虫記107.38点
仇討(1964)のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS