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タイトル名 |
グリーンブック |
レビュワー |
K&Kさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2022-11-27 22:06:08 |
変更日時 |
2022-11-28 02:10:32 |
レビュー内容 |
- Green Book(=The Negro Motorist Green Book) - “グリーンによる黒人ドライバーのための旅行ガイドブック”。著者が黒人の作家ビクター・グリーンさんなので、グリーンブック。 黒人への人種差別がまだまだ色濃い時代に、白人運転手が黒人ピアニストを乗せてアメリカ南部を移動する。考えただけでもとても興味深いロードムービーで、アカデミー作品賞受賞の快挙含め、ドライビング・ミス・デイジーやレインマンが思い浮かぶ。
「ワオ!ケンタッキー州でケンタッキーフライドチキン!!」子供のように興奮するトニーにすっかりやられてしまった。あのチキンの大きさ。なんと食べごたえの有りそうな姿。こないだ買ったセットのやつは、一番大きいのでも私の握りこぶしより小さかったぞ。私の学生時代と比べても絶対小型化してる。 あぁでも食べたくなるなるケンタッキー。初めての人にも食べやすいドラムから渡すの、トニーの優しさだよね。ドンが美味しそうに食べて、キールも勧められて…チキン食べる時のベストな流れだよね。骨の処理で距離が縮まって、その後の「(紙コップ)拾いなさい」で見事に落ちてる。素晴らしい。ただ当時、空き缶でさえポイ捨てが日常茶飯事だった(であろう)時代に、紙コップごときで車戻すか?というと、さすがに創作だろうなとは思う。
楽しく観終わって、映画界やドンの遺族から批判的な意見が出ていたことを知り、ちょっと複雑な気持ちになった。映画としてとても面白く、まとまりも良く、テーマも伝わり、ドクター・シャーリーにとても興味も持てて、当時の黒人差別に理不尽さを、充分に感じとれたからだ。 “映画ではあのように表現していたけど、本来はこうだった”なら批判も解るけど、“本来はあぁではなかった。と思う”だけでは、良い物語を潰すことは出来ても、創ることは出来ない。あの時代に紙コップを拾うのを、有り得ないと批判するのではなく、映画としてのデフォルメとして楽しく観て、映画が伝えたい何かを少しでも吸収できたら、それは良い映画と出会えた。って言えるんじゃないだろうか。 最終公演の決断から、オレンジバードで楽しそうにスタインウェイ“じゃない”ピアノを弾くドンに嬉しくなった。帰り道の警官。トニーの家と、テンションどんどん上がってハッピーに終わるこの映画が、私は大好きだぁ! |
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