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タイトル名 |
ミツバチのささやき |
レビュワー |
K&Kさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-03-23 19:02:22 |
変更日時 |
2025-03-23 19:02:22 |
レビュー内容 |
“El espíritu de la colmena”『蜂の巣の精神』えぇ~?本当? “la colmena”には群れるとか『群衆』って意味もあるそうで、当時のフランコ政権下の『群衆の精霊』のような意味合いがあったのかもしれません。フランケンシュタイン、毒キノコ、脱走兵。幼いアナの目を通じて、多くの大人が決めたことが、いまのスペインの現状が、本当に正しいかどうかを、もう一度考え直そう。と、そういう意図があったのかもしれませんね。
独裁政権下、検閲を逃れる精一杯の表現方法を用いているためか、かなり難解な作品です。 母が手紙を燃やすところも、敢えてフランコの切手を見えるように燃やしたり。色んなところに隠された意図がある映画のようです。 まだ幼いアナがピアスしているのも不思議。スペインでは常識なのかな。カラスの飼育ではピアス無かったと思ったなぁ。ピアスにはいろんな意味があると聞くから、意図的なものかもしれません。 イサベルが血の口紅を差すシーン。偶然か意図的か、肩紐がハラリと落ちるところなんて、幼女なのに見事に妖艶に撮れてます。イサベルの死んだふりも、最初観たとき、子どもだから呼吸で体が動いてるけど、本当に死んだ演技なのか、振りなのか解りませんでした。そもそもイサベル、何でそんなこと(猫の首絞め→血化粧→死んだふり→手袋で脅かし)したんだろ?
当時のスペインの情景の中に登場人物が動き回るという構図です。ほぼ固定カメラですが、アナがタイプライターで遊んでいるところとか、脱走兵の死体のシーンで、一部カメラがスクロールしたり引いたりしてました。…何でここで?とは思いますが、意図は不明です。 朝食の時に懐中時計を出して、父はアナが持ち出したことを察するところ。アナは脱走兵が死んだことを察するところ。この時のアナの表情もとても良いですね。 |
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