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タイトル名 |
カサブランカ |
レビュワー |
K&Kさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2023-10-23 23:50:03 |
変更日時 |
2023-10-23 23:50:20 |
レビュー内容 |
“Casablanca”邦題まま。モロッコの大都市。当時はフランス領で、戦時中は仏が独に占領されたため、ヴィシー政権下。 学生時代、ハンフリー・ボガート(ボギー)って名前だけは結構知られていて、映画観たこともないのに、渋くてかっこいい男の代表みたい扱いだったわ。 名台詞『そんな昔のこと覚えていない』『そんな先のことは分からない』、そして『君の瞳に乾杯』は、40年以上経った日本の高校生でも知ってました。もちろん映画から直接でなく、バラエティ番組や漫画からとかだけど、それでも凄い浸透具合。 初見は割と最近。バーグマンとボガードではかなり年齢差を感じてしまったけど、ボギー当時まだ42歳か、あの渋さで私より年下か…
さて劇中4回も出てくる『君の瞳に乾杯』(※私が観たDVDでは1回めは『謎の美女に乾杯だ』だった)。“Here's looking at you, kid.”は「君のような可愛い子を見つめることが出来ることに(乾杯!)」みたいなセリフですね。つまり『君に逢えた(これから先の)俺は、なんて幸せなんだろう』って意味だと思いました。1度めは出会った時。2度めはパリを旅立ち結婚しようとした時。ともに回想シーンです。 3度めは現代のカサブランカで、ラズロとの間で揺れ動くイルザに言うセリフ。自分のもとに戻ってきたイルザに言うので、復縁の意味にとれますが、リックの表情を観ていると、前2回のように笑顔はありません。自分が今後どうするべきか、頭では解っていたんだと思います。 そして4度め、別れのシーン。パリの思い出を胸に生きていく事を決めたリック。イルザの居ないカサブランカで、ずっと時が止まっていたリックが、いよいよ、この狂った世界で自分がするべき事の為に立ち上がります。 “As Time Goes By”『時が経っても』イルザに逢えた幸せは失われない。という考えに至ったんでしょうね。
プロパガンダ映画として、自分の国土を守るためとか、直接的な利益が手に入らないながら、ヨーロッパでの戦争に参加するアメリカの立場として、正義という名の美学のための参戦というのが、イングリッドの次回作『誰がために鐘は鳴る』と被る部分だわ。 ドイツ軍人の合唱「ラインの守り」を打ち消すフランス人たちの「ラ・マルセイエーズ」の大合唱。シンプルながら自国を思う気持ちを高揚させる。 |
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