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タイトル名 |
群青の夜の羽毛布 |
レビュワー |
りょうちさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2021-02-04 17:09:36 |
変更日時 |
2021-02-04 17:09:36 |
レビュー内容 |
(2002年、新宿東映パラスで鑑賞時のレビュー)
監督は、「がんばっていきまっしょい」の磯村一路。 母親に抑圧されて引きこもりになった女性が主人公という、重苦しい作品です。前作「がんばっていきまっしょい」で田中麗奈が、カヌー競技に没頭している汗臭くも爽やかな女子高生を演じたのとは対照的に、この作品では本上まなみが、か細く人形のような、青白い女性を演じています。
その本上まなみの美しさは予想外でした。目を閉じてたたずむ姿など、はっとするほど美しい。前作での田中麗奈もそうですが、この監督は女優の美しさを引き出すのが上手いですね。神代辰巳らの下でピンク映画作家としてスタートしたというその経歴が活きているのでしょうね、きっと。
その美しい本上まなみにひたすらうっとりとしていればいいのでしょうけど、映画ファンのハシクレとしてはそういアイドルオタクのようなままではいけないと思い 直し(観客の半数はその手の雰囲気の人であった)、物語に注目してみると、人物の描写に深みが足りないと思えました。
優等生で活発だった主人公のさとるが、どうしてああも病的な引きこもりになってしまったのか、よくわかりません。さとるの家庭の病みっぷり知ったテツオの苦悩ぶりも描き足りない。能天気おバカにしか見えない。これは演技力の問題というより、脚本の問題でしょうね。
と厳しいことを書きましたが、本上まなみの美しさを見るだけでも一見の価値はあります。「がんばっていきまっしょい」が田中麗奈を見るだけでも一見の価値があるのと同様に。 |
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