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タイトル名 |
グリーン・デスティニー |
レビュワー |
もっちさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2003-05-23 01:26:01 |
変更日時 |
2003-05-23 01:26:01 |
レビュー内容 |
すごくいい映画だと思いました。意外と辛いコメントがあったのでびっくり。邦題が、何でこういう邦題(剣の名前をしかも横文字で)にしたのか全く理解不能。古い伝統や価値観に縛られた社会に生きる人々のジレンマが主題だから、中国語の原題そのまま「臥虎蔵龍」でいいのに。(以下ネタばれ)社会の古い慣習や価値観に逆らって自由に生きようとしてきたイェンが、散々自由気ままに振舞った結果、最後にはムーバイを死なせてしまい、自分はローと二人で暮らせる自由を手にしながらも、良心の呵責(この言葉が適切かちょっと自信がありませんが)から、「真心は通じる」という伝説に一縷の望みを託して、自分が正しかったかの「審判」を受けるために飛び降りるというラストは個人的にはすごく感情移入できます。社会の慣習や伝統に逆らうことで周りの人を傷つけ、意図せざる不幸を招いていく。社会には理不尽なものを感じながらも、そこに生きている人々は捨てられない。だから、周りの人を不幸にすることなく、自分の心の自由を守るためには、どうしても死を選ばざるを得ないというのは、東洋の典型的な価値観だと思います。飛びすぎというのには賛成。ただ、非現実的で興ざめというのではなくて、ラストとの関係でです。多分死ぬんだろうなという諦めの中で、もしかしたら奇跡が起きて死なずに、幸せになれるかもしれないという一条の希望を残すのがラストの機微なところだと思うので、あまり重力に逆らって飛びすぎていると、エンディングの場面でも「自分で」飛んで助かるのではと思われちゃうから、ラストのよさがなくなっちゃうと思います。 |
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