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タイトル名 |
千と千尋の神隠し |
レビュワー |
雑草さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2003-01-26 07:28:17 |
変更日時 |
2003-01-26 07:28:17 |
レビュー内容 |
カオナシが日本人的なところが興味深い。意思伝達が下手ゆえ物で釣る、無表情(お面で真の表情が見えない!)物まねが上手い、銭婆宅での様子を見る限り手先が器用で作業指示に対し従順、キレたら怖い、黒い… 世界の評価を意識している判りやすいキャラデザインである。カオナシが(銭婆に言われてだが)最終的に居着くところは日本民族にとって最も幸せな理想郷を示唆しているのかも知れない。先進技術(魔法だね)を持ちつつもつつしまやかな暮らしを送る気概や身の律し方、これが、これからの日本人が学ぶべき点ではないかと俺は思った。じゃ、千尋はなんだべ? やっぱこれも現代日本の様に感じる。日本人は敗戦以来、自我を失って久しい。大部分の産業は外国の、とりわけアメリカの影響を直に受けて発展している。なんか不条理なほどに…。アメリカに名前(自我・自意識)の大部分を毟り取られ様にも感じた。つまり、湯屋はアメリカそのものに感じる。とは言え、銭婆が敵対していたロシアなんて風には感じない。銭婆の自宅、あれは日本がこれから進むべき道と捉える。節度ある技術者だがヤルときはやり基本的に開放的、これが未来の幸せを掴む日本人の姿ではないだろうか?んで結局、千尋は何かって言うと、自意識に覚醒した千尋を現実に戻す事により、それを親を始め周囲の人や現代社会に浸透させて欲しい、と言ったメッセンジャー役を与えられてるからなんか微妙な印象だが、まぁ気にすまい。兎に角、ここまで考えさせる映画も珍しいと思う。故10点を進呈する。 |
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