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タイトル名 |
隠し剣 鬼の爪 |
レビュワー |
紅蓮天国さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2004-10-30 17:29:40 |
変更日時 |
2004-10-30 17:46:02 |
レビュー内容 |
素晴らしかったのは、二人で海を見に行く場面。片桐の数歩後ろをついていく松たか子は、まさに古き良き日本の女性。どこから見ても夫婦なのに、あんなに近くにいるのに、二人の間には大きな壁がある・・・。
幕末という時代もあってか、抗うことの出来ない大き力が随所に見られた。それは身分であったり、上からの命令であったり、迫り来る近代化の波であったり。そんな流れに呑み込まれそうになっても、自分自身の「信念」に従い、自らの足で生きる姿。そんな片桐の生き様に、剣の腕だけではない人間としての「強さ」を感じたのです。
確かに『たそがれ清兵衛』と共通する部分が非常に多いけれど、なぜそれがいけないのだろう、というのが自分の正直な気持ち。むしろ、変わってもらっては困る。毎年田舎に行くように、二、三年に一度、山田洋次監督の藤沢周平時代劇を見続けていきたい。故郷に帰ったような暖かさがあるし、何より、自分の世代にはそういう映画が無いから。 |
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