みんなのシネマレビュー
箪笥 - かっぱ堰さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 箪笥
レビュワー かっぱ堰さん
点数 6点
投稿日時 2022-02-26 09:47:35
変更日時 2022-02-26 09:47:35
レビュー内容
原題の「薔花,紅蓮」とは、19世紀初めの古典小説「薔花紅蓮伝」に出る姉妹の名前である。もとの物語は中朝国境に近い平安道(現・平安北道)の鉄山という場所で、継母のせいで死んだ姉妹の亡霊が官衙に訴えて処罰させる話らしいが、この映画では継母と姉妹という設定だけ借りて別の物語を作っている。姉妹の名前も薔花・紅蓮とは違っているが、ちなみに漢字で書くとスミ:秀美、スヨン:秀妍になるらしい。

内容的には陰惨な心理劇のようなもので、台詞に出ていた「本当の恐怖」から逃れられない残酷な現実が最後に明らかになる。ゾンビとか貞子のようなありきたりなホラー要素はかえって不要ではないかと思ったが、致命的な事故に気づきながら結果的に見過ごしにした人物が罰せられるという、もとの小説にあった勧善懲悪的な(というより懲悪的な)趣向には生かされている。
また映像面や音響面でのこだわりがあったらしいのは悪くない。タイトルバックの花柄模様は古風なだけでなく、いろいろ変なものがこっちを見ているかのような気色悪さがある。屋内の場面は日本風の家屋(外観は別?)にして古い雰囲気を出したとのことで、こういうことなら極端に地味な邦題も生きるという気はした。
最後に真相がわかってみると辻褄が合わないところもなくはなかったが、あまり詰めて考えずに、要は主人公の妄想が展開していく過程だったと思っておけばいいかと個人的には思った。もとの小説は1924年(大正13年)以来何度も映画化されたとのことだが、今回は現代的なホラーに寄せた形で作ったということかも知れない。テーマ曲が最後に物悲しい余韻を残す映画だった。

個別の場面では、序盤で朝になってから怖いことが起きたのはタイミングとして斬新だと思ったが、ここは実は心霊現象でもなく、本人の体調変化を知らせる明け方の悪夢ということか。また終盤で“見ざるの像”(仮称)を壊したのが結果的によかったのかはわからなかった。
登場人物に関しては、特に継母が憎悪を発散する表情や口調が恐ろしく、こういう場面には一生居合わせたくないものだと思わせる。晩餐時の狂気じみた独り語りとか、その後の発作か何かの壮絶な様子など、役者で印象づけられる場面が多かった。
また姉妹も一見愛らしいようでいて、特に姉役が激昂する顔など見ると可愛いとも何ともいえなくなるので困る。ちなみに妹役はこの頃「国民の妹」の扱いだったそうである。
かっぱ堰 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-04アナベル あいのきずな55.00点
ブラッディ・ホステージ55.00点
2024-04-20オクス駅お化け54.66点
2024-04-20オンマ/呪縛65.50点
2024-04-13リゾートバイト66.20点
2024-04-13“それ”がいる森43.20点
2024-04-13事故物件 恐い間取り63.56点
2024-04-06モロッコ、彼女たちの朝55.00点
2024-04-06ラフィキ:ふたりの夢55.00点
2024-03-23ザ・デッド インディア66.50点
箪笥のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS