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タイトル名 |
おくりびと |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2009-08-10 12:02:21 |
変更日時 |
2009-08-10 12:02:21 |
レビュー内容 |
いまコミカルな役者としての山崎努って貴重なんじゃないか。ほかの誰とも代替のきかないポジションを確保している。『八つ墓村』などの眼をギラギラさせた怖いイメージを残したまま、それをいまはユーモアに転化させている。山崎のユーモアセンスは伊丹作品で磨かれ、『刑務所の中』で全開した、ってところか。で本作、もう前半は彼と本木雅弘のツッコミとボケの息がピッタリの漫才を見ているよう。「大丈夫、大丈夫」と言いながら本木を不安に沈ませていく呼吸のよさ(この「大丈夫」の言葉は、山崎の最後のセリフとして生かされてる)。うまいんだよなあ、困ったことに、のセリフまわし。山崎が出ているシーンは、どれも楽しい。映画としても、彼が多く出ていた前半が良く、笑いと対比された「死」のナマナマしさが画面を引き締めていた。ただ後半になると、「死」が妻や父との和解ドラマの道具にされてしまい、いつもの情緒陶酔型の日本映画の悪癖が出てしまった。妻の造形なんか、最初からドラマの筋立てに奉仕するだけになっており、たとえば余貴美子の上村さんのような膨らみを与えられなかったか。 |
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