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タイトル名 |
ワン チャンス |
レビュワー |
アラジン2014さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2020-05-16 14:02:32 |
変更日時 |
2022-09-11 18:04:35 |
レビュー内容 |
非常に素晴らしい映画でした。これほど端的かつドラマチックに一人の人間の半生を描いた映画はあまりないと思います。コメディタッチですが軽くなり過ぎない絶妙な演出がこの真実話により一層のリアリティを持たせてくれます。ポール・ポッツのサクセスストーリーは随分前から世界的に取り上げられているので知らない人は居ないと思いますが、結末が判っていてもやはり彼の人と成りを形作っている裏話を知ると深みが違います。
いってしまえば「パッとしない男の地味な半生が描かれただけ」ともいえますが、幼少期からのイジメやトラウマなども過不足なく表現されていることで、本人の誠実さや母の心強さが際立ちます。 真っすぐな彼の周りにはきちんと良い人間が集まっていて、親友のような先輩、暖かい仲間、そして素晴らしい恋人とのエピソードなど、彼のサクセスストーリーにはどれもが必要不可欠でパズルのピースが揃ってゆくように静かにブレイクポイントへ向かいます。憧れの人物から酷評される辛い挫折も綺麗に描かれており、この映画一番の見どころとなっています。また、精神論者の父との確執、水と油と思えた父も息子を深く愛しており、ラストの短いスピーチには心を打たれます。(この映画はドラマチックなシーンがとてもスッキリ表現されており、それが素晴らしいリズム感やテンポに繋がっています!)
あと、この映画を特別なモノにしているのはやはり奥さんの存在で、彼女とのやり取りに多くの時間を割いたのは正解だったと思います。やはり女は顔じゃない、見るべきは人柄なのです。彼女と誠実に愛を育んだ彼こそが勝ち組、成るべくして栄光を掴んだともいえます。 本人がきちんと努力し、自分を信じて生きてきたことが前提にはなりますが、真面目に一生懸命生きている人の人生とはこうあるべき!という理想の物語でした。多少の脚色はあるでしょうがコレが真実のドラマだというのだから驚きます!本当に素敵でした。 |
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