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ラ・ラ・ランド - ユーカラさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ラ・ラ・ランド
レビュワー ユーカラさん
点数 8点
投稿日時 2017-03-13 23:20:17
変更日時 2017-03-14 21:41:13
レビュー内容
クラクションから始まる二人の出会い。バーでの再会は街路に流れてくる音楽に引き寄せられてのものだし、店に入ったエマ・ストーンへのトラックアップに重なるのはあのクラクションの響きだ。三度目の再会もパーティ会場に流れる音楽が二人を引き合わせ、ボーイフレンドと会食中のエマ・ストーンが意を決して映画館へ向かうきっかけとなるのはレストランのスピーカーから流れてくるあのピアノソロである。
車のクラクションはさらに変奏されていき、最後のそれは夢をあきらめた彼女の決定的な転機となる感動的な呼びかけの響きとなるだろう。
音色とその記憶が一貫して二人を引き合わせていく演出は周到である。

エマ・ストーンが化粧室で独唱するとき、独り舞台に立つとき、最後のオーディションを受けるとき、照明が落とされ単一に近い光源が彼女を照らし出す。
プラネタリウムを舞い、スターとなるべき彼女はスポットライトを正面にみる。リアルト劇場の映写ライトの光を正面から受けるのも彼女の特権であり必然である。
序盤のバーのシーンでは赤のライティングが彼女のブルーのドレスを引き立て、中盤の仲違いのシーンでは緑のライト、終盤のバーではブルーのネオンが
彼女を印象的に縁取るが、たそがれ時の淡い光の中、『A LOVELY NIGHT』のタップを踏む彼女の黄色いドレスは可憐さを一層引き立てている。

そしてラスト、万感の表情で視線を交わす二人の切り返しショットが素晴らしい。
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