SCAT/くちずさむねこ(2007)

 

悪いクセ

パソコンを変えました。
流石に19800円のPCで1年半過ごすのはキツいわ…というのはイイワケで、最後に新品を買った1999年以降、ほとんど同じスペックばっかりの中古を使ってきた。先代のメモリ256Mは超破格の大容量だったし、クロックだって700MHzを超えた俊足マシンだったのだ(あくまでエスねこ的に)。

そんな我が家へ!
何と!
中古とは言えメモリが1Gですよ! クロック2.4GHz!
そして…初めての Windows XP 搭載機だッ! ←言ってて虚しい

いやね、悪いクセが出て、Google Chrome がめっちゃ速いんで感動して自分のPCにも入れたかったんだけど、Win2000 には対応してないんですよ。数ヶ月は頑張ってたんですが、とうとう清水の舞台から飛び降りる気持ちで25800円払って中古ノートを買ってきました。
これでッ! 今まで使えなかった色んなソフトが使えるッ!

まず入れたもの。
 ・Google Chrome
 ・Safari
 ・SRWare Iron
 ・FireFox3
 ・Syrela
 ・Opera 9.64
 ・Opera 10 bata
 ・Lunascape5
 ・Amaya11
って、全部ブラウザやん。ホント懲りないよなあ…。
Safari はローカライズが腐ってて(っていうか多分国際化対応しただけだろな)使い物にならなかったけど、他のブラウザの挙動は大体予想通り。
ただWebkit系のレンダリングの速さは特筆で、Crome、Iron 共にめっちゃ速い。Crome は兄貴分のIronにOperaのイイトコを持ってきたような感じのブラウザで、最近のOperaの焦燥感というか慌てぶりがよく理解できるかな。
もちろん、まだβだけど Opera 10 も頑張ってて、レンダリングは笑っちゃうくらい速い。噂を聞く限りではレンダリングエンジンのチューニングじゃなく、JavaScriptエンジンの書き直しでAjaxに最適化した動作に切り替えたらしい。これが理由だと思うけど使用メモリも若干減った。
Gecko & FireFox はもう過去の遺物となりつつあって(オイラの中ではね)、多分これから10年かけて、別の姿をしたブラウザへ切り替わって行くだろう。XULのコンセプトは素晴らしいんだけど、出来上がったモノはというと戦車で買い物に出かけるような、意味なし重装備になってしまった。彼らは開発用の汎用言語と専用言語の線引きを間違えたんだと思う。Java経が珍重されていた時代の、(意義はあるんだけど今になってしまうとすんごく)アホらしい設計思想。
Lunascape と Amaya は地鎮祭のお払いみたいなもんで、習慣的に入れてる。こいつらはいつまでたっても変わらないなぁ…後悔もしないんだろうけど…。

と、5ねんぶりくらいにブラウザ環境を総ブラッシュアップしてみたんですが、それでわかったコトはというと、
1)Ajax 抜きではもはや社会が成り立たないようになってきてる。当然、ブラウザの開発パワーも重点的にそこへ投下されてる感じ。
2)Google、Apple など、業績のある大会社が(本業の傍流として)フリーソフトを開発するスタイルが目立ってきた。当然完成度はいい感じに高くて、安心感もある。マイクロソフトがあんだけの金をかけてあれっぽっちのコトしかやれなかったのが何故なのか…何千回目か知らないが改めて首を傾げてしまった。本来はこうあるべきだったはずのWebツール開発スタイルに向かいつつあるように思う。Netscape を例に挙げるまでもなく、専業の会社じゃ資金が保たないんだよ。
3)日本勢が弱ってきた。淘汰の結果、商用では NetFront が生き残ってるくらいだし、あとはIEに皮をかぶせただけのがほとんどで、それも数年間に比べると随分減った。公明党も公明ブラウザやめちゃったし(ていうかそもそも政党がブラウザ出してたのが不思議だが)。期待だったBagleも消えちまったようだ(作者、高校生だったからな…)。

これからの時代は、しばらく Google が引っ張っていくんじゃないかな。彼らがCromeというブラウザでやりたかったコトの政治的な意味ってのが、ここ数日徐々に見えてきていて、おそらく検索ポータルサイト(つまりブラウズされる側)として、世のブラウザがこうあって欲しい! というコンセプトを最小限の労力で示したんじゃないかと思う。
Googleが評価した技術と会社は明快で、KDE(Webkit の元を作った)、アップル(Webkit を作った)、Opera(機能や使い勝手はほとんどここに準拠している)。この3者にWebの未来を見たんじゃないかと推測している。
Chrome を使っていると、IE と FireFox の文化や遺伝子はほとんど感じられない。時代を作っているのが誰なのか(少なくとも世間のOperaへの評価は不当に低いんだよな)、それがよくわかる造りだと思います。

これもChromeで書いたんだけど、多分今まで使ったブラウザ中で一番ストレスがないわコレ。いい仕事してます。

追記:なぜか Chrome(っていうかWebKit系)だけ、いっぱいスパイウェアに引っかかりやがる…どうやらアンチスパイソフトの対応が出遅れてるようですな。
安心して使えるようになるには、あと1年いるかな…?
Chrome v3 Beta を Windows 2000で!(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)
v 2.0.167.0 以降、Win2000での起動が非常に不安定だった、Google Chrome ですが、v 3.0 Betaの最新版 で再び安定起動するようになりました。v 2.0系列の派生ビルドの 2.0.172.31では相変わらず不安定ですが…。
受信日時:2009-06-30 13:03:33