《改行表示》7.《ネタバレ》 幕末の品川の遊郭を舞台に、市井のバイタリティを描いた作品でした。群像劇の様相がやがて一人の男にフォーカスして行く。遊郭で無銭飲食した末に住み込みで働き始めたその男(=フランキー堺)は発想が柔軟で金銭感覚に長けおり、口は悪いが人情家。幕末を回天させた長州の志士とも渡り合う。歴史の表舞台には上がらない民間のヒーロー像を描こうとしたように思えます。彼は労咳を病んでいて、それが芯に秘めた強さと無関係ではない。複数の古典落語を原典としているらしいのですが、その辺りは不案内で、知識があれば違った楽しみ方が出来たのかもしれません。 本作は45歳で病没した川島監督の39歳の作品。製作当時の監督の想いと主人公像が被ります。川島作品は「風船」に次いで2作目の鑑賞でしたが、両作とも「生き様」に対してひと言ある作品でした。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-05-30 23:02:39) |
【ホットチョコレート】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2012-04-08 10:09:02) |
《改行表示》5.《ネタバレ》 古い作品だけあってところどころ聞き取りづらいシーンがあったのが残念。 テンポは抜群で登場人物のキャラクターも立っており、台詞回しも見事、痛快なストーリーにもかかわらずイマイチ面白くなかった。 最後の訛りが酷いおっさんにだけそれまでの狡猾さが嘘のように空回りするのも?だし、一貫して意外性のないストーリーだったのが減点対象になった。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-12-11 15:43:08) |
4.フランキー堺が主演で、日活看板スターが脇を固めるという異色の時代劇。佐平次は口ばっかしのいやな奴だと思いきや、なにかとワルヂエを働かせて丸く収めたり人助けをして重宝がられます。裕次郎や二谷英明の侍はまださまになっていたが、小林旭と岡田真澄にはちょっと笑ってしまった。 【きーとん】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-08-09 00:22:46) |
3.気合、ノリ、テンポは一流。痛快極まる。逆に言えば、それが全てであり、見終わった後に余韻が残るような作品ではない。そういう気がする。おそらく、フランキー堺演じる主人公がクールすぎるのだろう。たぶん、主人公自身、人生に飽きてるよね。まわりは馬鹿ばっかしだし。そういう雰囲気を出している映画には初めて遭遇した。もしかしたらすごい作品かもしれない。 |
【午後のコーヒー】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-05-22 16:51:56) |
1.《ネタバレ》 面白かったのですがノリ切れませんでした。フランキー堺の演技がいまひとつ肌にあわなかったのと、バカに徹しきれていないシナリオに原因があるようです。オープニングのぶっ飛び具合を見て勝手にこちらがふっきれたスラプスティックを期待してしまったせいかもしれません。ずーっと“左平次の調合している薬は爆薬で、最後にみんな吹っ飛ばしてくれるんだな”と思って見ていました。左平次マジで病気だなんて・・なんかしけた気分になっちゃったなぁ。とはいえ品川の町並みや風俗、ブタみたいで今までいったいどこがいいんだかさっぱりわからなかった裕次郎が、そこそこ格好いいこと(やっぱりブタはブタだとは思いますが)などたくさんの発見があったのは収穫でした。 【皮マン】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-05-14 00:30:59) |