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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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201.  ローズランド 《ネタバレ》 
ダンスホールを舞台にしたオムニバスで、どのエピソードにも高齢者が登場する。そこがテーマのようで、最初の「ワルツ」と最後の「ピーバディ」は、高齢者の過去にとらわれた姿や孤独を描いています。間の「ハッスル」は逆に、若者を主人公にしていますが、その若者にとって障害となる存在として、老人を登場させています。この3話の組み合わせはよかったと思います。各人物も人生の厚さを感じさせて引き込まれました。ただ、「ピーバディ」などは過去と現在を同等に扱い、何の変化もなくその間を行ったり来たりしているので、正直わかりにくい部分がありました。あとの2話はあまりハッピーエンドと言えず、ほろ苦い後味を残すのは、大人の映画という感じでむしろ好感が持てます。地味ですが味わいのある作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-16 22:05:13)
202.  マルタの鷹(1941) 《ネタバレ》 
聞いたところによると、この映画は原作からセリフと人物の動きだけを抜き出し、それでシナリオを作ったそうです。客観的な描写に徹したハードボイルド小説の映画化としては、理にかなっているでしょう。ただし上映時間が限られていたためか、セリフがやたら早口になっています。とはいえ、映画のテンポ自体はたいへんよく、展開が早いので、マイナスばかりというわけでもありません。 原作は学生時代に読み、意外と面白かった記憶があります。改めて映画を見てみると、ミステリーとしての要素よりも、スペイドの探偵としての矜持に強く惹かれます。正体不明の相手との、虚々実々のやりとりも面白い。そのやりとり自体が魅力なのであって、話がどう転がるかということは、その結果でしかない。そういう意味では、その場面だけの刹那的な魅力を感じられるかどうかが、評価の分かれ目かもしれません。 ちなみにレイモンド・チャンドラーの(映画化)作品にもそういうところがありますが、ハメットはチャンドラーと違い、長編小説をちゃんと構成できるだけの力量を持っていた。それが映画作品にもよく表れています。この筋書きもチャンドラーが書いたら、行き当たりばったりでわけのわからない代物になっていたでしょうね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-14 18:13:31)(良:1票)
203.  彼女を見ればわかること
共感できる人物が出てきません。これは男性と女性の違いもあると思いますが、単にそれだけではなさそうです。根本的にこの監督と“生活感”に違いがあるのかもしれません。カナリアを吸い込んじゃった話はインパクトがありましたが。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-06-13 21:49:47)
204.  トスカーナの休日
よくあるパターンの再生物語ですが、特にこれといったセールスポイントが見つからない。イタリアの風景は美しいのですが、それだけでは……。主人公が作家で金持ちというのも、個人的にはマイナスに働いています。なんだか都合よく行きすぎて、共感できません。あと、邦題は「休日」となっていますが、休日どころの話じゃないでしょう。原題の方がしっくり来ます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-12 20:05:59)
205.  知りすぎていた男 《ネタバレ》 
以前洋画劇場で見て、その時は話がよくわからない部分もあったのですが、おそらくカットされていたからでしょう。序盤のホテルで母子が歌うシーンなんて、見た覚えがありません。クライマックスの伏線なのに。今回ノーカットで見たら、かなり面白かった。 なんといってもユーモアとサスペンスの組み合わせ、これが絶妙です。そこから一種の余裕が出て、こちらもゆったりと楽しめます。本作では音楽というか「歌」がポイントになっていますが、教会で賛美歌に合わせて会話するあたりは最高におかしかった。あれってミュージカルのパロディ(皮肉?)かもしれませんね。また、いかにも怪しそうな人物・怪しくなさそうな人物をうまく組み合わせていると思います。単純ですが効果を上げています。コンサートホールでは、比較的長い曲を丸ごと演奏していて、ダレがちになりそうですが、そこで間を保たせる演出にヒッチコックの自負が見て取れました。 サスペンスですが、終始子供を思う親の心が基本となっていて、物語の牽引役にもなっています。終盤ドリス・デイが泣きそうな顔で歌うところは、こちらも泣きそうになってしまいました。最後も気が利いています。こうしたユーモアがあるから、あくまで「フィクションの娯楽」として素直に楽しめますし、そうしたジャンルとして傑作に仕上がったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-06-05 22:16:32)(良:1票)
206.  ミクロの決死圏
かなり好きな作品。人体という「内なる宇宙」を旅するというアイデアがすばらしい。その「体内巡り」が眼目なわけで、ストーリーについてあまりあれこれ言うのはヤボってもんでしょう。音楽も現代音楽風でそれらしい。スパイがらみのお話になっているあたりが、時代をしのばせます。今作るとしたら映像表現はもちろん、ストーリーの根幹そのものが変わってくると思います。 ところで、車ごと地下に降りたり、ミクロ化するプロセスをじっくり見せるあたりが『サンダーバード』風だと思ったら、あちらがイギリスで放送された翌年にこの映画が封切られたようです。さて影響はあるのか、どうでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-05 22:13:32)(良:2票)
207.  マーニー 《ネタバレ》 
マーニーが泥棒を成功させる序盤から、ラトランド社で再犯するまではなかなか面白い。会社の人たちもいい味を出しています。しかし、犯行がばれて半強制的に結婚させられてからは、急速に魅力が薄れてきます。ラトランド役にショーン・コネリーを配したのが失敗でしょうか。どうもこの人が「愛してる」と言っても、本当に愛しているのかどうか、見ているこちらは確信が持てません。したがってその行動も説得力に欠けます。また、マーニーとの会話は心理学論議にまで発展しそうで理屈っぽく、面白味に欠けます。テーマがテーマだけに真面目になりがちで、ヒッチコックが得意なはずのユーモアも影を潜めてしまいます。また、最後の謎の解決では親子の情愛を感じさせますが、これも結果的にはマイナス。親子の情か男女の愛情か、見終わってみればどっちつかずという印象が残ってしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-05-28 21:45:34)
208.  グレン・ミラー物語 《ネタバレ》 
基本的にジャズは聞きませんが、ビッグバンドは別。というか私にとっては、この2つは異なるジャンルの音楽です。ということで興味深く見たのですが、内容的には典型的な「アメリカン・ドリーム」のお話で、その点安定感があります。しかし、ジェームズ・スチュワートはあまり音楽家というタイプではありませんね。途中からメガネをかけて、ようやくそれらしくなりました。トロンボーンを吹く前に口をモグモグさせたりと、細かい芝居はうまいと思います。本作ではむしろ、妻役のジューン・アリソンがたいへんな好演でした。かんじんのミラー氏は、序盤での無意味に自信過剰で、ヘレンにかまわず勝手にことを運ぶあたりで好感が持てず、どうしても夫人に肩入れしてしまいます。終盤の展開も含め、彼女が実質的な主人公と言えるのではないでしょうか。そう考えると、夫に好感が持てなくても評価を高くしてあげたくなります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-27 19:40:22)
209.  我が道を往く 《ネタバレ》 
これもお気に入りの一本。幼なじみが有名な歌手になっていたとか、音楽出版社と知り合いだったとか、ご都合主義なところもあるのですが、やはり音楽のすばらしさを描いているところが好きです。初めてハーモーにした時の子どもたちの楽しそうな顔は、音楽をするうえでの原点でしょう。あの場面だけでも嬉しくなります。うまく行き過ぎなところが、音楽で中和されているのかもしれません。あと、オマリー神父の人なつっこい性格も大きなポイントです。一見すると押しが弱そうですが、いつのまにか相手を自分の懐の中に入れてしまうところは、なかなかのもの。これはシナリオだけでなく、ビング・クロスビーの性格とか雰囲気も関係しているのかもしれません。まさに適役・はまり役だと思います。この神父のキャラクターから来る優しさや暖かさがクッションになって、見ているこちらもほのぼのとしてきます。そのため自然と作品に感情移入できるようになっているのは、うまい作りですね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-05-19 21:17:34)
210.  刑事コロンボ/二枚のドガの絵<TVM> 《ネタバレ》 
これ、評価が難しいんですよね。たしかに「刑事の指紋が証拠」というラストは面白い。しかしそれ以上に重要だと思うのは、「犯人の計画が最後まで完結しない」というところです。これまでのシリーズでは、犯人の計画は終了して、以降コロンボとの対決に集中するわけですが、本作ではそれが平行して描かれます。さらにその計画が、視聴者には明らかにされていない。途中で「犯人はコレクションを相続できない」ということがわかり、見ているこちらに一旦しょい投げを食わせたうえで、叔母に罪をなすりつけるという計画を明確にさせるのは、効果的です。 ただそれにしては、構成に破綻があります。コロンボの指紋がつくプロセスが、うまくいきすぎてご都合主義に思えます。そもそもコロンボが犯人宅に入れたのは、うまく鍵を取り上げた結果ですが、これは犯人がコロンボに乗せられすぎという印象を持ちました。最後の家宅捜索も同様。コロンボのもくろみが当たりすぎて面白味が少ない。ドガの絵を盗んだのも、もともとエドナに罪を着せるつもりだったと思うのですが、あの展開ではコロンボに「絵が出てこないことにはなんともならない」と言われて、あわてて発見させたようで、絵を盗んだ目的が曖昧になってしまっています。繰り返しますが、犯人がコロンボの思うように動きすぎてご都合主義の展開に思えますし、犯人としても魅力が感じられません。話のアイデアとしてはいいと思うのですが、あまりうまく生かせなかったと思います。けっこうユーモアの要素があったのはよかったです。そのためキム・ハンターの大げさな演技も浮いていません。
[DVD(字幕)] 7点(2013-04-29 11:02:46)
211.  風とライオン 《ネタバレ》 
これも時代背景がよくわからず、ちゃんと内容が理解できたかどうか怪しいのですが……。とりあえず、ライズリとルーズヴェルト大統領を対比していることはわかりましたが、宗教がらみということもあり、今ひとつピンと来ません。ルーズヴェルトがグリズリーに例えてアメリカ人の気質を語るところは面白かったですし(今も通用すると思う)、ライズリの昔話も興味深く聞きました。しかしそれぞれの価値観には、それほど共感できたわけではありません。話の展開としても平板で、最後の戦闘は見ごたえがありますが、全体としては食い足りない感じ。 一つポイントだと思ったのは、イスラム・アメリカ双方とも子供が登場し、その子供が事態を通じてそれぞれの考え方を理解していくという描き方。これはうまいと思いました。みているこちらは、劇中で語りかけられる子供の立場になって、色々なことを知ることができます。あるいは、子供たち(子孫)にそうしたものを伝えていく必要があるということかもしれません。ライズリ側の最後のあたりなどは、ちょっと『シェーン』っぽい感じもしました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-14 22:51:44)
212.  刑事コロンボ/ホリスター将軍のコレクション<TVM> 《ネタバレ》 
かなりできがよくないという記憶があったのですが、見直したらそれほど悪くもなかったです。ふつうに楽しめました。本作はミステリーよりもドラマ志向で、ヘレンの生活やホリスター将軍のプライドの高さなどが描かれています。しかし時間が長くないためか、少々食い足りない。盛り上がりに欠けるのです。ミステリーとしては、問題の拳銃がよくわからない。将軍はダットンを撃つ時、展示するための品物を詰める箱から銃を取り出していました。ということは、最初から展示することは決まっていたのでは? 「大事な思い出の品を手放すはずがない」というコロンボの言葉と矛盾します。もし複製を作っておいて、それを展示品とし、本物はひそかに自分で保管しておくというのならわかります。しかしコロンボによると、複製は最初からなかったということですし、このあたりがよくわかりません。そんなこんなで、悪くはないと思いますが、決していいできとも思えません。 あと印象に残ったのは、スザンヌ・プレシェットのメイク(アイシャドウ)が濃いことと、当時からすでにリモコンテレビが存在したということ。ヘレンの家はけっこう裕福な感じですが、お金はどうなっているんでしょう? これもまた不思議。
[DVD(字幕)] 6点(2013-03-01 22:53:13)
213.  夜を楽しく 《ネタバレ》 
よくも悪くも、ありがちな典型的ラブコメですね。あまりにパターンすぎて、話が読めてしまうのが欠点か。しかしコメディとしてはけっこう笑えました。特に男性妊娠のエピソードは、基本の3度繰り返し! なかなかおかしかった。しかし、プレイボーイのロック・ハドソンがドリス・デイをからかって引っかけようとするのは、見ていて気分のいいものではありません。まあ結末は、予想通りなんですけど……。通常のラブコメと違うのは、ドリス・デイの歌声が堪能できるということでしょうか。ロック・ハドソンも歌っていたけど、本人の歌なんだろうか(なんと作曲家役)。ごひいきセルマ・リッターも健在で、それなりに楽しめました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-02-18 22:36:30)
214.  おしゃれ泥棒
再見。初めて見たときは、オードリーとピーター・オトゥールの組み合わせはどうだろうと思ったのですが、全くの杞憂でした。おしゃれで適度にユーモアがあり、楽しめます。彫像を盗むのはそれほどスマートではなく、時間がかかったりするのですが、笑えるので問題ありません。全体にトボケた味が出ているのが、とってもいい!
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-15 22:56:00)
215.  刑事コロンボ/指輪の爪あと<TVM> 《ネタバレ》 
『殺人処方箋』以外でリンクとレビンソンが脚本を書いた唯一の作ということで、けっこう重要かもしれません。計画殺人ではなく、偶発的な事故死だったという点が特徴でしょうか。探偵業であることを利用して警察の情報を仕入れたり、コロンボを監視させたり、あげくの果てには自社に引き抜こうとしたりするあたりが面白い。犯人ほかキャラクターの性格描写もしっかりしています。事件とその解決に関すること以外はほとんど描写されておらず、無駄がないところがすばらしい。死体遺棄現場に堂々とタイヤの跡が残っているのはどうかと思いますが(海風が強いのか?)。それでも長くない時間にミステリー・ドラマの魅力がギュッと詰まっていました。 ちなみに、吹き替えでは最後にコロンボの「わたしは運を信じていません」とかいうセリフがありますが、原語ではそんなことは言っていません。別に、たいしたことを言っているわけでもないですが。
[DVD(字幕)] 8点(2013-02-02 20:55:27)(良:1票)
216.  刑事コロンボ/構想の死角<TVM> 《ネタバレ》 
このラスト、やっぱりダメでしょう。この犯人は異常にプライドが高く、自分ではすぐれたトリックを考えられないと言われた結果、「あれは自分が考えた、だからすべてわかっている」と答えてボロを出したとされていますが、あらかじめそうした知識を以て見ても、そんな人物には思えません。なのでこちらはなにがどうなったのか理解できず、鳩が豆鉄砲を食ったようキョトンとするだけです。これはシナリオが悪いのか、演出が悪いのか、おそらく両方でしょう。あと、マフィアに罪をなすりつけるのに、嬉々として自分から説明していては、かえって怪しまれるというものでしょう。こんなに駆け引きが下手でよく交渉係が務まったと感心します。犯人のフランクリンに関しては破綻が多いし、魅力も感じられません。スピルバーグの演出は、アップを多用したり光を使ったりと、画作りは面白いのですが、すでに述べたように人物造形はうまくいっていないようです。第1の事件のトリック自体はいいのですが。
[DVD(字幕)] 5点(2013-01-26 20:41:12)
217.  刑事コロンボ/死者の身代金<TVM> 《ネタバレ》 
『刑事コロンボ』をシリーズ化するということは、コロンボを主人公にするということです。しかし「殺人処方箋」のキャラクターではちょっとまずいので、パイロット版として修正が入っています。わかりやすいのはユーモアが加わっていて、ちょっととぼけた味が出ていること。高所恐怖症でヘリや飛行機に乗ったときの反応とか、ラストで札束を前にして財布を探すシーンなど。本作での初登場も、なくしたペンを探してうろちょろしていて、「うかつでちょっと頼りない」面が強調されています。その分、犯人と対峙する場面では明晰さが出て、対比がより生きています。一方で、みんなが帰ってからレスリーのロッカーをこじ開けるとか、一旦マーガレットをたきつけておいてレスリーの前で叱責するといった、こすっからい面も健在です。 放送が120分枠なので、ちょっと時間をもてあまし気味のところもありますが、全体としては緊張感もあり見ごたえがありました。身代金を作るために財産の大半を使ってしまったので、いざとなると身代金を使わざるを得ないとか、マーガレットがチューリッヒに行ったらすぐ銀行口座を作って金を使えないようにするとか(スイス銀行ですかね?)、細かいところも考えられています。ただ前作もそうでしたが、犯人を罠にかけるのに事件関係者の手を借りているのが、あえて言うならマイナスでしょうか。 『コロンボ』の演出はだいたいリアルだと思うのですが、本作ではけっこう凝っていて、シリーズ化を決定するパイロットであるためか、力が入っているようです。ビリー・ゴールデンバーグの音楽も名調子で、改めて堪能しました。
[DVD(字幕)] 8点(2013-01-20 16:31:12)
218.  刑事コロンボ/殺人処方箋<TVM> 《ネタバレ》 
最初に犯人の側から描いてますよね。つまり主人公は犯人であり、その罪を暴くコロンボを悪役として見ると、面白いです。コロンボというのはしつこいし、思わせぶりばかり言って相手をイライラさせるし、敵が弱いとみると恫喝して自供させようとするしと、まったくもって嫌な刑事ですね。「悪役」としては、そこが魅力的なわけですが。 で、犯人から本作を見ると、予期せぬ出来事が次々と起こる。ホント、やり過ぎだろうってぐらいアクシデント続発で、そこをどう誤魔化してどう切り抜けるかが、本作の見どころでしょう。だから犯人の身になって、ギョッとしたりハラハラしたりするのが楽しいかも。あるいは第三者として、そのあせり具合をニヤニヤしながら眺めるか。それはお好み次第ですね。 犯人のキャラクターとしては、フレミング先生は知的・理性的でよくある人物ですが、共犯のハドソンさんが興味深い。犯行前夜にいきなり「会いたい」と電話したり、その夜は数時間しか眠れなかったり、言いつけを守らずフレミング先生が帰ってきたら速攻電話をかけたりと、気が弱くて神経質そう。精神分析医にもかかっていますし。そういう描写が続いて、「警察に追い込まれたら自殺してしまいそう」な人物像が描かれています。それでフレミング先生だけでなく、見ているこちらもコロンボの罠に引っかかってしまうという寸法。うまく考えてあります。 本作の欠点としては、ユーモアに欠けることでしょうか。犯罪という反道徳的な行為をエンタテインメントに昇華するためには、触媒としてユーモアが不可欠だというのが私の持論なので、その点不満が残ります。ヴァン・ダインやエラリイ・クイーンといった先達と同じ轍を踏んでいるので、やはりアメリカンなミステリーかと思いますが、ユーモアがなくてもこちらをグイグイと引きつけるのはおみごと。さすがはリンク&レヴィンソンです。改めて見直して、ここまで面白いとは思いませんでした。まさに一級品の、スマートでハイブラウなエンタテインメント。十分に楽しめた自分も、頭がいいのではと誤解してしまいそう(笑)
[DVD(字幕)] 9点(2013-01-08 20:38:58)
219.  ジャイアンツ 《ネタバレ》 
大作なんですが、お話が平板であまり面白くない。牧畜業から石油成金へとか、女性の政治参加とか、親の思い通りにならない子供とか、メキシコ人(というか有色人種?)への差別とか、いろいろありましたがどれも中途半端に思えます。それらを包括する「テキサス魂」というものがテーマなのかもしれませんが、どうもピンと来ませんしよくわかりません。わかったとしても、魅力を感じず共感もしないでしょう。結局、金持ちになっても孤独であったジェットの心情が、一番わかりやすく共感を呼びそうです。もっとも私は、ジェット・リンクという人物が最後まで好きになれなかったので、そういう点でもハズレでした。親と子の相克は見られましたが、あとはどうでもよかったかな。あと、主役の3人以外が没個性的で、あまり区別がつかないのもマイナス。子どもたちが、鳥が料理されちゃって大泣きする場面が一番よかった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-04 17:50:16)
220.  天地創造
映画版聖書物語ということで、聖書(創世記)のお勉強にはいいんじゃないでしょうか。ただ、エピソードの羅列で流れが平板なところが残念。ノアの洪水が一番よかったと思うし、スペクタクルシーンもそれなりに見せていたのですが、盛り上がりに欠けたような気がします。 まあ、こういう宗教がらみの映画はいろいろと気をつかうでしょうし、聖書の映像化となればなおさらでしょう。結果として無難な(無難すぎる?)できになったのではないかと推察します。映画として見ると、面白味が少ないです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-03 08:37:07)
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