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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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241.  ハングオーバー!!! 最後の反省会 《ネタバレ》 
酔っぱらって記憶喪失。どんな馬鹿をやったかを解き明かすお楽しみがあってこその『ハング・オーバー』でしょ!と言いたいところですが、実はそんなに違和感はありません。問題解決のために右往左往する物語の本質は変わりません。2作目にして様式のマンネリ感は否めなかったので、本作でのシフトチェンジは正解だったと考えます。動物愛護団体なら卒倒しそうな首チョンパから、驚天動地の天使の歌声あたり、冒頭の笑いの爆発力はシリーズ最高レベル。そのあとの展開は尻すぼみでしたが、ラストではきっちり泥酔乱痴気騒ぎ跡を見せてくれましたし、1作目の赤ちゃんの成長した姿も見られて嬉しかったですし、独身男アランも片付いたということで、シリーズの締め括りとして相応しい内容でありました。ただ、個人的な好みを言わせてもらえば、チャウというキャラクターが好きになれません。悪意のあるトラブルメーカーとしか思えず、イマイチ楽しめませんでした。同じ問題児でも『ポリス・アカデミー』の暴走族みたいに可愛げがあると許せるのですが。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2014-02-27 19:27:07)(良:2票)
242.  彼女はパートタイムトラベラー 《ネタバレ》 
(ネタバレ厳禁です。)はじめにラブストーリーとしての感想を。特筆すべきは人物造形と考えます。これほどビジュアルが平凡な主人公の恋物語というのも、珍しいのではないかと。主人公のオードリー・プラザ。エキゾチックな顔立ちが魅力的ですが、美形ではありません。J・アルバのような美貌もC・ディアスのようなキュートさも、持ち合わせていません。キラキラは感ゼロ。暗い青春時代が色濃く投影されているキャラクターを、見事に演じてくれました。相手役のマーク・デュプラスは、普通のオッサン。同じくブ男系でもJ・ブラックなんかは華がありますよね。要するに2人とも、ラブストーリー向けの人選とは言えないワケです。でもその分、親近感があるというか。微笑ましいんです。銃の特訓とか、窃盗とか、恋愛成就の『吊り橋効果』もきちんと挿入。(きっと)処女と(たぶん)童貞の2人が惹かれあったのも納得できました。次にSFについての評価。本作で採用されているのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と同じ、王道の同一次元タイムトラベル。パラレルワールド式よりもずっと面倒な設定だと個人的には思います。本編中、“タイムトラベル前なのに過去への干渉結果が現在に反映されている”シーンがあるのですが、これぞタイムトラベルものの醍醐味と言えましょう。さて、全く科学者には見えないケネスが、どうしてタイムマシンを完成させられたのでしょうか。“人は見た目で判断してはいけない”という教訓かもしれませんが、『30歳まで童貞だと魔法使いになれる』なんて都市伝説で説明した方が面白いかもしれません。なお、エンディングに異議あり。全てを描く必要は無かったと感じます。船が光り輝いた瞬間、ラストカットでOK。爽快感より余韻優先でお願いしたいです。最後に、もう一つのラブストーリーについて。ジェフもまた“郷愁”という名のタイムトラベラー。あの頃の彼女にもう一度会いたい。でも、あっけなく諦めてしまう彼に腹が立ちました。拗ねて、ヤケ酒くらって、泣く暇があるのなら、もう一度彼女にアタックしろと説教したくなりました。過ぎ去った時間は戻らない?いえいえ、取り戻せるでしょ。その気になれば何時だって。バツイチおばさんとのハッピーエンド。奇跡を目の当たりにした今の彼なら、信じられるはずです。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2014-02-15 19:29:45)(良:1票)
243.  ディヴァイド 《ネタバレ》 
戦争勃発。地下シェルターに避難した人々。既視感のあるシチュエーションですが、なかなか上手い状況設定だと思いました。とりあえず、水と食料はそれなりにある模様。数週間、いや数か月は、持ち堪えられます。でもそれも救出の望みがあってこそ。助けが来なかったら。生き残ったのが、自分たちだけだったら。そんな不安を押し殺していたところ、まさかの襲撃。子供が拉致され、しかも出入り口直結で(ココ重要!)調査設備を設営。何やら実験までしている様子。もう謎だらけです。微かな希望は一転白紙状態となりました。外は地獄、さりとて内も地獄。さて、あなたならどうしますか?という問いかけです。“恐怖と謎が渦巻く外界”よりも“シェルター内で生き延びる事”を選択する人々。いや正確には決断したワケではありません。単に外界へのチャレンジを先延ばしにしていただけです。水も食糧も底をついたら、流石にシェルターからの脱出を試みるのでしょう。でも、それでは遅いのです。人間は家畜でもペットでもありません。希望ゼロの人間の精神は腐っていくのみ。壊れ方が実にリアルでした。おそらく現代日本にも、極めて近い状態に置かれている人が沢山いるはずです。時間の浪費は万死に値する愚行。戦慄しました。内なる地獄からの脱出チケットは防護服分限定1名様のみ。いち早く、それに気づいた者のみが脱出できた結末は納得です。サスペンスとしての出来は悪くありません。ただし、武装兵や少女を拉致して実験など、ミステリーの真相解明は完全放棄。これには参りました。ラストシーンに唖然としたのは、脱出者より、むしろ観客の方だったのではないかと。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-09 18:59:48)
244.  グリーン・ホーネット
セールスポイント不在が本作最大の問題点と考えます。アクション重視なのか、キャラクターで売りたいのか、ガジェットで惹きつけたいのか、ストーリーで魅せたいのか、謎です。例えば『キック・アス』みたいにヒットガールの魅力一点突破の映画の方が分かり易くて評価を高くつけやすいです。
[地上波(邦画)] 5点(2014-02-07 18:56:01)
245.  ライフ・アクアティック 《ネタバレ》 
彦摩呂が映画評論家なら、「豪華俳優陣の玉手箱や~。これは、好きな人にはタマラン味ですなあ~」と宣いそうな映画だと思いました。要するに、コメディとして微妙な出来だと。日本人には馴染の薄い笑いの体裁ですから。例えば、ドリフターズ、ひょうきん族、吉本新喜劇、ごっつええ感じ。私世代の日本人なら、これらが代表的な笑いの教科書でしょうか。あとオールナイトニッポンかな。ボケがあってツッコミがあり、フリがあってオチがあり、スカしあり、天丼あり、ナンセンスあり……。笑いのスタイルは刷り込まれています。学習済みのオモシロ信号なら、何時だって受信感度抜群です。バッチコイ。ところが未知の笑いはチューニングが大変です。巨人がルーキー投手を打てないのと同じ理屈。中盤まで球筋を観察するのに必死でした。ついにリズムを掴んだと確信した瞬間は、研修生が斬られる場面。爆笑でした。結論。とっつきは悪いが、コメディとして十分笑えるという評価です。演出面でのお気に入りは、船の断面描写。もう無条件でワクワクです。宮崎駿監督が撮りそうな画だと思いました。音楽は文句なく一級品でしょう。音楽が素敵な映画は、それだけで採点が甘くなってしまいます。しかし、それ以上に心を掴まれたのは、主人公ズィスーのパーソナリティでした。自分勝手な目立ちたがり屋で、家来を従える裸の王様。彼の根底にあったのは孤独感だと感じました。一人ぼっちで海の中に潜っているような。降って湧いた息子に肩入れしたのも、寂しさゆえのこと。それにしても、まさかあんな別れが待っていようとは。運命とは無慈悲なものです。でもズィスーは遂に手に入れました。いや既に手に入れていたのです。どうしても欲しかった家族を。孤独極まれる深海で、そっと寄り添ってくれる仲間は、紛れもなくファミリー。富や名声よりも、ずっと価値があるはずです。エピローグも素晴らしい。お揃いの赤い帽子と制服で、今日も冒険を始めよう。一人ぼっちじゃないライフ・アクアティック。息子ネッドの魂と共に。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-01-31 18:57:46)
246.  ヒドゥン(1987) 《ネタバレ》 
地球外生命体(イカモグラみたいな奴)の人への寄生場面を早々に披露してしまったのは勿体無いと感じました。本作最大のセールスポイントとなるSFXであり、かつ物語の肝となる設定。最終ターゲットへの寄生シーンまで具体的な描写は温存しても良かったと思います(あれやこれやと観客の想像力を利用する意味でも)。また、エンディングのサプライズは、描き方に少々問題あり。余計なオブラートです。あれではアイツと彼が同族ではない印象を与えかねません。彼の中身もまたイカモグラである事は、物語の余韻を左右する重要ポイントと考えます。グロテスクな描写を避けたいのなら、単純にカットで問題ありません。不満点は以上の2点。それ以外の設定・描写は見事に自分のツボにハマりました。スーパーカーとロックを嗜好する宇宙人(?)なんて遊び心の効いた設定は、まさに大好物。カントリーミュージックのレコードプレイヤーを投げ捨てる姿に大笑いしました。またアイツは女性のボディ(おっぱい)に興味を持っていましたが、性的な意味を持たせなかったのも大正解。企画ものAV紛いの下品な描写は要りませんし、結末の価値も保たれました。それにしても『ゼイリブ』、『トレマーズ』、『ドクター・モローの島』とか、B級カテゴライズながら本当に面白く、且つ大衆性も備えた映画を数多くローテーション放送していた日曜洋画劇場って凄い番組だったなあと改めて感じました。吹き替えの出来も神懸かり的。当時は淀川さんも作品選出に携わっていたのでしょうか。若干、懐かしさ込みの採点ですが、映画ってそういうものだと思うので。
[CS・衛星(吹替)] 9点(2014-01-25 19:58:36)(良:2票)
247.  逃走車 《ネタバレ》 
『M:i:Ⅲ』は、主人公イーサン・ハントの妻が囚われているショッキングなシーンから始まります。いきなりクライマックス。インパクトは絶大です。さらにどのような経緯で絶体絶命の窮地に追い込まれたのか、観客は興味を惹かれるワケです。ミニ予告編を本編に取り込むようなもの。ツカミとしては効果的な手法と言えましょう。ただし、マイナス面もあります。大切なハイライトシーンを晒してしまうこと。『M:i:Ⅲ』の場合は出し惜しみする必要がない程見せ場は盛り沢山ですし、その後の展開も二転三転するので全く問題ありません。しかし本作の場合はどうでしょうか。時間軸を巻き戻し、物語再開。でもすぐさまトラブルが発生し、冒頭のカーチェイスシーンへの繋がりは容易に想像出来てしまいます。また、セールスポイントとなるはずのカーチェイスが少ないので(!)同じシーンを“2度観させられた”という感覚になり兼ねません。正直言って、本作では奇策を打つメリットは無いと感じました。いや、もしかしたら貴重なカーチェイスを2度使用することでアクションの嵩増しを試みたのだとすれば、辻褄は合いますが、そんな映画が面白いはずもなく……。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-01-22 18:27:40)
248.  YES/NO イエス・ノー 《ネタバレ》 
(ネタバレしています。一部伏字にしていますが、オチを知ってしまうと観る気が失せるお話ですので、鑑賞後にお読みくださると有り難いです)  机やベッドといった長期監禁用の設備はあるのに、何故トイレは設置されていないのか?これが謎でした。物語序盤で推測された仮説は以下の3つ。①監禁主はうっかりトイレを作り忘れた(カラオケボックスにカラオケ機器が入らなかった荒井注レベルの大失態。便宜上、荒井注説とします。)②監禁主は、人間の生態を理解していなかった(宇宙人説)③全ては主人公のアレだった(アレ説)。今時、サスペンスで禁じ手とも言えるアレ落ちは無いでしょうし、当初は宇宙人説が有力と考えていました。ところが、浮気や遺言といった生々しい話が出てきた時点で宇宙人説は消えました(そこまで人間社会を理解しているなら、ヒトが排便する事を知らないはずがないですよね)。まさか犯人は荒井注?!ところが仰天、本当にアレ落ちでした。それ以外では説明がつかないですもの。正直ガックリです。でも気を取り直して、真相を推理してみます。主人公(奥さん)は、何故このような悪いアレを見たのでしょうか。考えられる理由は次のとおり。①奥さんは飼い猫を胸に乗せて眠ってしまった(胸を圧迫して眠ると悪いアレを見ますよね)②奥さんは二度寝をした(寝過ぎると結構アレを見ますよね)③奥さんは旦那さんに対してヤマシイ気持ちがあった。…奥さんの首のキズ。あれは猫が付けたものと睨みました(金持ちは猫を飼うものです。そして猫を撫でながらワインを飲むのです)。また、②奥さんの実家は資産家なので長時間睡眠に決まっています(あくせく働かなくてもいいですからね)。③はドラマの常識として大本命。奥さんは夫以外の子を身籠り、罪悪感に苛まれていたと。夫も罪人であれば、自分だけが責められなくて済む。その願望が発現したと推測出来ます。というワケで、本作のコトの真相は以下のとおりと勝手に結論付けます。“資産家の奥さんが血統書付の高級猫を胸に乗せたまま、二度寝か三度寝。寝過ぎて悪いアレを見た。その内容は夫に対する罪の意識を反映したものだった”。以上でございます。フザケ過ぎですか?ごめんなさい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-01-16 18:59:13)
249.  コロンビアーナ 《ネタバレ》 
杉良太郎が『江戸の黒豹』ならば、カトレアちゃんは『コロンビアのピューマ』だすなあ~なんて軽口をたたくのも憚られるくらい、本当はシリアスな復讐譚です。ところが、後口は意外や意外、そんなに悪くありません。まるで小洒落た失恋ラブストーリーを鑑賞したかのような余韻。これにはきちんとカラクリがあります。それは復讐の“角”や“棘”を落としているから。殺人シーンは尽く排除。エグい描写は一切ありません。最もカタルシスを得られるはずの仇討の瞬間さえ見せません。それに殺人マシーン完成までの課程も全カット。そりゃそうです。子供が人殺しの術を身に付ける描写なんて、胸糞悪いですもんね。と言うわけでお子様でも安心鑑賞の復讐物語が完成と相成った訳です。こう書くと腰抜け描写を批判しているように見えるかもしれませんが、違います。凄惨な描写で観客の心を掻き乱す事など簡単なこと。それより娯楽映画としての体裁を整えた事の方を私は評価します。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-10 19:27:08)(良:1票)
250.  デッド・サイレンス(2007) 《ネタバレ》 
(結末が命の映画です。未見の方は観賞後にお読みくださいますようお願いします。)  ワン監督はサスペンスにおける“どんでん返し”の使い方と意味をよく理解していると感じます。①種明かし→②フラッシュバックで伏線回収→③間を置かず終幕。出世作『SAW』と全く同じ手法ですが、その手際の正しさを再確認しました。まるで極上のマジックを観ているような。特に重要なのが③と考えます。“そう言えば○○はずっと××の側に立っていたな”とか“××の顔色は異様なほど悪かった”という監督側の言い分のみを聞かされ、驚いているうちにすかさずエンドロールへ。余韻など無し。でも、じっくり検証されると粗が見つかってしまう訳ですから、このやり方が正解。詐欺や違法商売の店舗の店仕舞いが早いのと同じ理屈です。DVDにはアナザーエンディングも収録されていますが、オリジナルが○○=自動人形(byからくりサーカス)と読み取れるのに対し、アナザーエンディングでは“魂を売り渡した人間”と定義しています。後者の方が理に適いますが、その分説明に時間を取られています。ここで重要なのは、前述した通り速やかにお話を終わらせる事。1分でも30秒でも早く。観客に考える暇を与えないために。そういう意味で、オリジナルの結末が選ばれたのも納得なのでした。また感心するのは、どう転んでもバッドエンドにしか行き着かない脚本ではなく、主人公の選択次第ではハッピーエンドも望めた点。例えば人形が届いた段階で警察に引き渡していれば、主人公夫婦は無事だったはずです。酷い目に合うには、それ相当の理由があるのも自分好みでした。キャスティングも満点級。中でもメアリー・ショウとエラ役の女優さんのハマリ具合が素晴らしく、世界観構築に大きく貢献していたと思います。主人公は彼じゃなくても良かった気がしますが。勿体なかったのは、奥さん妊娠の件をさらりと流してしまったこと。あそこは旦那(主人公)がキレなきゃいけません。ドラマ要素をおざなりにしたのは、いただけません。本作は初見が全て。内容確認のために二度観る映画ではないでしょう。手品のタネは追求しても良い事はありません。素直に騙されておくのが正しい見方かと。
[DVD(吹替)] 8点(2014-01-07 18:28:42)(良:1票)
251.  アダプテーション 《ネタバレ》 
物書ならば、おそらく誰でも一度は考え付くであろうアイデア。でもほとんどの作家が実際に作品化しないのは、作品にしても面白くないから。寝てみる夢を他人に語ってもつまらないのと同じように、この面白さは当事者でないと理解できない範疇のもの。それに、どうしても独り善がりな表現になりがちです。そういう意味では、本作は作者の体験(脚本家の苦悩)を客観的な娯楽性を担保しながら具現化出来ていたと思われます。及第点以上。夢と現が混在しているのに、それを観客に意識させないのは高等テクニックと言えましょう。もっともその大部分をニコラスの頭髪が担っている気がしないでもありませんが。「志村、うしろ~」と同じノリで、「ケイジ、あたま~」と何度口にしたことか。ニコラス・ケイジの鳥の巣ヘアーに敬意を込めて+1点進呈。自虐的過ぎて、イマイチ笑うに笑えないのがもどかしいところ。
[DVD(字幕)] 7点(2014-01-04 17:58:53)
252.  スピーシーズ/種の起源 《ネタバレ》 
人間の遺伝子を乗っ取り、さらにその繁殖方法を利用して勢力拡大を図る侵略者。ホモサピエンスの嗜好を取り入れた外見に擬態する抜かりなさ。科学者たちが危惧したように、シルの子供は男の子でした。野放しにしたら、一体どれほどの女性を孕またことか。きっと人類は駆逐されたでしょう。宇宙人が侵略してくる物語は数々あれど、本作のような侵略の形態は斬新だと思いました。そして見た目以上に怖いお話だと思います。ただの『B級映画』で終わる素材ではありません。であるにも関わらず“エロB級SF”のレッテルを貼られてしまうのは、エロ描写が勝ちすぎているからかと。シルの美しいこと美しいこと。あの美貌の前では、男の理性は簡単に吹っ飛んでしまいます。本当にB級なのは、バカな男の性欲なのかもしれません。
[地上波(吹替)] 6点(2013-12-27 19:28:07)(良:1票)
253.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
宇宙空間の等速直線運動はまるで“運命”の暗示。己が意思とは関係なく、無慈悲に、ひたすら、流されていく。娘を失った主人公の人生も、おそらく同じだったのでしょう。そんな彼女が必死に生きようと足掻く姿は実に感動的でした。大気圏突入の際の彼女の言葉が印象的です。「誰も悪くない」一生懸命やった結果が成功だろうと失敗だろうと、それはもう仕方のない事。それこそ運命です。しかし、諦めて受け入れる結末と、努力して手に入れる結末とでは、同じ結果でも値打ちが違います。邦題には内容を分かり易くする為に“ゼロ”が付いていますが、原題は単に“GRAVITY”です。そう本作は重力の意味を問う映画でした。ラストシーン。覚束ない足で大地を踏みしめる主人公。彼女は重力に“囚われている”とも言えますし、“守られている”とも言えます。同じものでも、捉え方次第で、その姿を変えるのです。オーソドックスなソリッド・シチュエーション、パニック映画の体裁ですが、多くの示唆が含まれている良作だったと思います。映像技術の評価は二の次で。ただ、もし続編が出来て『キャスト・アウェイ』みたいな話だったら、大笑いしますが。
[映画館(吹替)] 8点(2013-12-24 18:27:47)(良:2票)
254.  キャビン 《ネタバレ》 
単に『死霊のはらわた』パロディという意味だけでなく、作品全体がThe“サム・ライミ”テイストで溢れていました。良く言えば遊び心、悪く言えばワルノリ。どちらにしても相当にクレイジーな脚本なのは間違いありません。終始一貫して一つの謎(一体何が行われているのか?)を引っ張っておきながら、肝心のタネ明かし部分が猛烈に中途半端。でも、何故か納得してしまうという。結局、設定脚本の整合性よりも、多少強引でも観客に魅せ切る力の方が大事なんじゃないかと。正論で論破するより、逆切れの方が効果的というか。これは素晴らしい馬鹿映画です。さすが『映画秘宝まつり』選出作品と言えましょう。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-12-15 19:57:54)
255.  マンハッタン無宿 《ネタバレ》 
『ダーティーハリー』の原型というアナウンスや、このシブい邦題から、シリアス系ポリティカルアクションを想像してしまいますが、実際のところ“田舎っぺスケこまし大将、ニューヨークで大暴れの巻”が正しいです。『クロコダイル・ダンディー』の主人公を保安官にして、ダンディーからプレイボーイに変えていただければ、内容は容易にイメージ出来るかと思います。クリント・イーストウッド=山田康雄=ルパンⅢ世なので、イーストウッドが女たらしでも全く違和感が無いのは、吹き替え版に慣れ親しんだ、日本人ならではの恩恵と考えます。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-09 18:29:27)(笑:1票) (良:1票)
256.  ヘンゼル&グレーテル 《ネタバレ》 
ディズ○ーやサン○オ原作の映画で血飛沫が出てきたら、そりゃ事件でしょうが、グリム童話の本質は残酷なもの。グロテスク描写満載のダークファンタジーへアレンジしたとしても、さほど驚きません。あの『ヘンゼルとグレーテル』に隠されていた秘話、お菓子の家の後日談。面白そうじゃないですか。しかし目につくのは、醜悪な魔女とそれを狩る2人組の姿ばかり。アクションシューティングの如きノリ。そう、本当にTVゲームのようでした。だからでしょうか。主人公に人間味が感じられません。表情が薄いのです。修羅場を潜り抜けてきた事を示すキャラ設定かもしれませんが、如何せん凄味や迫力不足。単に無感動の現代っ子のように見えてしまいます。見た目のインパクトで稼いでいるトロールや、オタク気質全開の兄ちゃんの方が、まだ人柄が窺えます。白魔女さんの扱いも酷かったですし、監督はあまり登場人物に愛着が無いのかなあと。映像技術のクオリティは高いと思いますが、それを目当てにする映画でもないでしょう。人物が描けていない映画は、あまり感心しません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-12-03 18:23:59)
257.  ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン 《ネタバレ》 
主人公のキャラクターが面白いです。スピーチで無駄な意地を張ったかと思えば、接客では本音を隠さず仕事をクビに。飛行機内では酔っぱらって大失態。パーティでは我を忘れて大立ち回り。社会人なら普通に出来る“自制”や“我慢”が、彼女は出来ないワケです。どうです?馬鹿でしょう。でも許せる(許したくなる)のは、裏を返せば私達が普段したくても出来ない事をやっているから。もっとも馬鹿をやった代償はキッチリ払わされているので、羨ましくは無いのですけども。主人公が右肩下がりでドツボに嵌って行くストーリーは、一歩間違えば、“痛痛しくて見ていられない”となりかねません。しかし、素直に笑える仕掛けが施してありました。それは、新しい彼氏の存在。彼女にも幸せになるための道筋が用意されていました。ただし、完璧なハッピーエンドとは言えません。彼女の“ケーキ作りの才能”は結局活かされぬまま(彼氏との仲直りには役立ちましたケド)。前フリ虚しく、最後まで事業再開は叶いませんでした。でも、それも仕方のない事。本作の帰結は、“ダメな自分を改める”ではなく“ダメな自分と付き合っていく”というもの。彼女は何も変わっていません。直したのは車のテールランプだけ。反省なく事業に再挑戦したところで、成功するはずがありません。バカコメディの中に社会の厳しさが垣間見えました。彼氏との未来は漠然とした希望。でも其処には有耶無耶に出来ない現実が存在しています。それは盛大な結婚式にかかったであろう莫大な費用と同じ。浮かれ気分に水を差す苦い現実は、程良いスパイスでありました。邦題からも分かるように、本作は『ハング・オーバー』の女性版といった趣。使いまわしが利く設定です。それに結構良いキャラクターを揃えたので、本作限りは勿体ないです。ということで続編希望。意外とイイ奴&引くほど変態の百貫メーガンさんのウエディングで、もう一悶着お願いします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-21 18:55:49)(良:1票)
258.  夜明けのゾンビ 《ネタバレ》 
『夜明けのミュー』ならぬ『夜明けのギャー』なんてボケようかと思いましたが、登場人物が悲鳴を上げるシーンも、観客が叫びたくなるシーンも、ほとんど見当たりませんでした。ゾンビに襲われて臓腑や脳味噌を搔き出される、お馴染みゴア描写もゼロに等しいです。そのため傷口パックリ腐敗臭漂うゾンビの造形はグロテスクでも、意外と汚らしい印象はありません。これは、ゾンビ初心者や食わず嫌いの方にとっては在り難いかも。ただ反面、ゾンビ映画の醍醐味に欠けるとも言えます。感染・免疫の概念を強調していること、人間VSゾンビよりも人間VS人間の構図がメインである点も、“ゾンビ映画らしさ”を薄めている要因と考えます。下手をすると、ゾンビとウィルスパニックの差異が無くなってしまいます。ただし、その点本作はよく考慮されていました。息子を手にかけた主人公の痛みと苦しみ、そして回復までの過程を、ドラマの中心に据えたのです。ゾンビ映画ならではのエピソード。必ず見かける定番のシークエンスではありますが、淡白に処理されてしまうことが多く(生き残るのに精一杯で悲しみに暮れている暇が無いですからね)、本作のように人物の内面にしっかりスポットを当てるのは珍しいと思いました。ゾンビ映画のアイデンティティを主張する上で、この方針は正しいと思います。一言で言い表すなら“アッサリ・キレイなゾンビ映画”。たまにはハッピーエンド(?)もいいでしょう。アニメーションを利用した演出や予算規模が窺えるロケーション等、オリジナルビデオっぽい雰囲気は少しだけマイナスかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-11-06 18:28:16)
259.  テッド 《ネタバレ》 
彼女との大事なパーティを抜け出して、車を走らせる主人公。軽快なBGMにフラッシュ・ゴードンがフラッシュバック。ジョン・ベネットの顔面アップ、アップ、アップ。テールランプが尾を引きます。このフザけた演出に大爆笑しました。私はこの場面で作品の空気(笑いのリズム)を掴めた気がします。こうなればもう何だってこい。これ以降のネタは全弾命中です。笑いが笑いを呼び込む連チャン状態。バカ笑いしました。この感覚はベン・スティーラー主演のアメリカンコメディ『ズーランダー』を観た時の感覚に似ていました。如何に作品世界(すなわちテッド&ジョン・ベネットの濃密な関係)の“内側”に入り込めるかがポイント。ローリーも、2人の“スキーの付く名前ボケ合戦”への参入を試みましたが、あえなく撃沈。空気を掴めていないと、こういう目に遭います。この時の彼女は“外側”に居る状態と言えるでしょう。彼女と同じ立ち位置では、物語を楽しめないのは道理。アメリカンコメディは登場人物と一緒になって、馬鹿にならなきゃ意味が無いです。ハッパなんて要りません。ナチュラルトリップで楽しみましょうよ。日本人のワビサビ感覚でいうと、テッドの魔法が解ける結末の方がしっくり来ます。でも本作はアメリカ映画。それにコメディです。しんみりなんてノーサンキュー。ハッピーエンドで正解だったと思います。友情も恋愛も魔法と同じ。何時までも、何時までも、このままで。映画の中くらい夢をみさせてください。『ズーランダー』の感想でも同じ事を書きましたが、ネタの微妙なニュアンスが日本人では理解し難いところがもどかしいです。フラッシュ・ゴードンは日本芸能界で言えば倉田保昭という受け止め方でOK?
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2013-10-30 18:59:16)(笑:1票)
260.  殺人ゲームへの招待 《ネタバレ》 
実在するボードゲーム『Clue』を原案とする映画だそうですが、着想を得たというより、そのまま実写映像化した印象です。DVD収録のエンディングは3通り用意されていますが、ゲームのルール通り“登場人物×凶器の種類×部屋数”分だけ結末が“存在し得る”と考えて構わないでしょう。事件の真相は偶然の産物。勿論ドラマは完全に後付けですし、トリックの醍醐味など望めるはずもありません。ミステリーとしての面白味はゼロです。間違っても犯人探しなどしてはいけません。無駄骨です。謎解きのヒントも当然在りません。では何処を楽しめばいいかというと、まずは雰囲気でしょうか。とある洋館に招かれた素性の知れぬ数人の男女。各々に配布された典型的な凶器の数々。消える死体に隠し部屋。古典ミステリーの風味を味わうワケです。次のお楽しみは、ウィットに富んだ会話劇とコミカルなリアクションで魅せるコメディーパート。ほぼ、こちらがメインと考えて差し支えありません。さて私は某蔦屋の『良品発掘』シールに惹かれて本作を観賞しました。そのため期待値のハードルが高かったかもしれませんが、それを割り引いてもツマラナイものでした。物足りないというか。おそらく本作を楽しめる人は、大人だと思います。あるいは大金持ち。「今日の夕ご飯は松茸の土瓶蒸しよ」とママンに言われて喜んでいたら、本当に土瓶蒸ししか出てこなかったとしても、キレたりしない“余裕のある人”だけが楽しめる映画ではないかと(何のこっちゃ)。同じ趣向の映画なら『名探偵登場』の方が満足度は高いです。
[DVD(字幕)] 4点(2013-10-24 19:55:34)
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