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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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421.  汚名
アクションやヒッチコックお得意のユーモアはほとんど無いスパイサスペンスではありますが アメリカの諜報機関と南米に逃亡しているナチスの残党というサスペンスの構図は 第2次世界大戦終結間もない頃という本作が制作された時代背景を色濃く感じさせます。 サスペンスよりもケイリー・グラントとイングリッド・バーグマンのメロドラマに軸足が置かれていますが グラントのらしさがあまり感じられず、むしろラストシーンの後に厳しい運命が待ち受けているであろう敵役のクロード・レインズが印象的。 コーヒーカップ、鍵。本作でもやはり、サスペンスを盛り上げるヒッチコックのちょっとした小道具の使い方には唸らされます。
[DVD(字幕)] 7点(2018-01-15 21:37:57)
422.  Mr.&Mrs. スパイ
ブラピ&アンジーのパロディみたいな邦題が付いていますが、これ、なかなか面白いですよ。 ビデオスルーでもあり、あまり期待せずに見てみたら意外に面白かったというパターンの作品です。 閑静な住宅街にスパイのご夫妻が引っ越してきたものだからさあ大変。 ご近所さんを巻き込んでのドタバタコメディか?と思って見始めたら、 中盤から後半、笑いと適度な緊張感も含みながらじわじわと面白くなってきます。 ユルユルのスパイコメディなので細かいとこをツッコまずに見れば テンポよく展開されるコメディとアクションと少々のサスペンスのバランスもいい具合だし、 2組の夫婦のキャストとキャラもバッチリはまっています。 特に、ガル・ガドット!!
[DVD(字幕)] 7点(2017-12-16 22:10:15)
423.  海外特派員
1940年製作。第二次世界大戦のさなかの作品。ヒッチコックのハリウッド製作2作目の作品です。 祖国イギリスも戦争に巻き込まれ、ヒッチコックの政治的な意思表示を非常に強く感じる作品です。 空襲警報が鳴り響く中、主人公の特派員が「アメリカの皆さん!」とラジオ放送で訴えるラストは特にそれを強く感じます。 しかし、主人公の海外特派員の活躍を描くメリハリのきいたテンポのいい展開はさすがヒッチコックです。 暗殺者を追う主人公を遮る群衆の傘が印象的な序盤から、風車小屋でのスリリングな中盤、 ホテルからの脱出の際の殺し屋との攻防におけるユーモアの挿入、そしてロマンス。 展望台での心理戦に終盤の飛行機墜落アクションとその前後の人間ドラマ。 第二次世界大戦下、祖国を思うヒッチコックの当時の心情を感じさせながらも、 随所にヒッチコックらしい見せ場が散りばめられており、娯楽作として今に見ても十分に面白い映画です。
[DVD(字幕)] 7点(2017-11-23 22:28:18)
424.  はじまりへの旅 《ネタバレ》 
思っていたのとは違ったけど、よくできた苦味のあるコメディでした。 文明社会を拒絶するかのように家族で山奥で暮らす。 その作品の始まりはハリソン・フォードの「モスキート・コースト」のようでもあった。 しかし、崩壊に向かうのではなく、随所に描かれる親子の絆の深さがいい。 スーパーで家族で万引きするくだりなど、おいおい、と思わせることもありましたが、 世間から見ればただの変人だった父親が最後には、「悪気のない過ちだった。俺が間違っていた。」と語るに至る。 ひとつ間違えばこの家族にとって悪役にもなりそうな、フランク・ランジェラ演じる祖父の扱いも良かった。 母親の希望通りに送り出し、家族は新たな価値観の中で新生活のスタートを切る。 この旅はこの家族にとってまさに新しい生活への「はじまりへの旅」なのでした。
[DVD(字幕)] 7点(2017-11-22 20:13:55)
425.  カフェ・ソサエティ 《ネタバレ》 
1930年代のハリウッドを舞台にした、アレンにしては控え目ながらもシニカルな一面も見せるロマンティックコメディ。 作中には次から次へと映画の歴史を作ってきたレジェンドの名前が出てきたり、 スペンサー・トレイシーやジョーン・クロフォードのビバリーヒルズの邸宅を見物に行くくだりなどには、 いち映画ファン、アレンの趣味が垣間見えてとても楽しい。 撮影がストラーロであることに驚きましたが、これまでにもアレンが描いてきた 過去のアメリカ、アレンの作品の色との相性も抜群でとても美しい映画でした。 近年のアレンはヨーロッパを拠点にした作品を発表する機会が多いですが、 アイゼンバーグ演じる主人公を中心としたユダヤ人のファミリーに、ギャングに、軽快な音楽に、 やはり、アメリカで撮った映画にはよそいき感が無いというか、アレンらしいテンポ、アレンらしい言い回しにほっとさせられます。 作中の台詞にもありますが、人生はラブソング。ハリウッドで一度は恋に落ちた2人が、それぞれの人生のパートナーと現実の人生を生きる一方で、 ひょっとしたら全く違った人生になっていたかもしれない、実現しなかったもうひとつの人生に思いをめぐらす。 あっさりとしたエンディングではありますが、何も語らない2人の表情で終わるラストが何とも言えない余韻を残します。
[DVD(字幕)] 7点(2017-11-11 22:00:24)
426.  上海の伯爵夫人
かつては有能な外交官だった。野望を持ちながらも紳士然としている。しかし孤独な盲目の男と、 かつてはロシアの由緒正しき家柄出身の元伯爵夫人、今は上海でタクシーダンサーで生計を立てる女。 1930年代、戦火が目前に迫った上海で、それぞれの過去を手放して生きる2人が出会うロマンス。 レイフ・ファインズはこういう役が本当に良くはまるし、 ナターシャ・リチャードソンも同じく。本作の数年後には若くしてこの世を去ってしまったのが惜しまれます。 関東軍の思惑で暗躍していたのであろう日本人、マツダをスマートに演じた真田も印象的。 アメリカ、ヨーロッパの列強に日本。それぞれの思惑が入り乱れる当時の上海の雰囲気がよく出ていたし、 主要キャストもこの時代のこの世界観にうまく溶け込んでいます。中盤以降、急速に時代が風雲急を告げる。 混乱する上海で、押し寄せる戦争の時代の荒波にもまれるそれぞれの人生ドラマはなかなかの見ごたえがある作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-11 00:12:34)
427.  不機嫌な赤いバラ
偏屈な元大統領夫人。こういうふてぶてしい役で余裕しゃくしゃくの貫禄を見せるシャーリー・マクレーン。 その夫人のシークレット・サービス役を演じるのはニコラス・ケイジ。 同僚たちとボヤく姿も、職業柄締めるところはしっかり締める姿も、どのニコラス・ケイジもいい映画です。 シークレット・サービスものとしては銃撃戦もアクションも無く、 終盤のある事件までは元大統領夫人とその周囲にいる人々を基本的にはコメディタッチで描いていく。 だからこそ、シャーリー・マクレーンとニコラス・ケイジの2人が作品の世界観にはまっている作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-16 23:05:12)
428.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
面白かった。 150人を乗せた国際線の機内で、乗客の命が危機にさらされるなか、孤立無援で捜査をしなければならない。 最初はイタズラとも思えるようなメールから少しずつ話を大きくしていく。 そして少しずつ、ニーソンを孤立化させていく。地上では自身がハイジャック犯と報じられる中、 再び乗客の信頼を勝ち得て最後の大きな賭けに。原題の通りまさしくノンストップでストーリーが展開していきます。 犯人は必ず機内の乗客の誰かなんだけど的を絞らせませんが、本作の場合はそこは大きな問題ではなかったと思う。 ニーソン航空保安官が抱える悲しい過去と現在。彼にはこういう背景を持つ役がよく似合うのですが、 心が折れそうな状況でタフなニーソンがどう危機を乗り越え立ち向かうのか。ひたすらリーアム・ニーソンを堪能できる作品です。 強さと渋さと、年齢を重ねた男の円熟味。リーアム・ニーソンという人は年を重ねるごとにいい俳優になっていますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-12 20:18:18)
429.  ミルドレッド 《ネタバレ》 
監督カサヴェテス、主演ジーナ・ローランズとくれば、まず頭に浮かぶのは「グロリア」。 しかし本作の監督はジョン・カサヴェテスではなくニック・カサヴェテス。そう、ジーナ・ローランズの息子にあたります。 これがニックにとっての長編デビュー作とのこと。 ソフィア・ローレンがやはり息子の長編デビュー作で主演した作品を思い出しました。 息子がデビュー作で母の主演作を撮る。息子だからこその魅力的な母の姿をとらえていると思います。 最初はどこか陰のある、まだ幼い少年と大人が出会う。こういう場合、映画では男同士が圧倒的に多いのですが、 本作はその大人が女性ならではの柔らかさ、あたたかみを感じる。 この少年の母はいつもくわえタバコに酒。しかしジーナ演じるミルドレッドと接するうちに次第に母親らしくなっていく。 一方のミルドレッドも、この母と息子と接するうちに人生について改めて考えるきっかけとなっていく。 まだ幼い息子との微笑ましい交流を交えながら、2人の女性が互いに人生を見つめなおす優しさのあるドラマ。 ミルドレッドとは対照的な、この少年の母親役のマリサ・トメイも、こういう役を非常にうまく演じる人です。 最後ははこの母と幼い息子、そしてミルドレッド自身の息子、娘とも別れ、彼女はどこへ向かうのだろう? 一抹のさみしさを感じつつも彼女が旅立っていく、毅然としていて力強さを感じさせるその姿が印象的なラストでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-10 21:38:12)
430.  ヴィンセントが教えてくれたこと
昔からずっと楽しい変わり者を演じ続けてきたビル・マーレイ。年をとっても全く変わることのない安定感です。 偏屈で孤独な老人と、隣に引っ越してきたシングルマザーとその息子の少年の心の交流。 いつしか偏屈じいさんと少年の間に芽生える友情。少年が一般的に見れば良くも悪くも影響を受けていく。 いじめっ子を撃退する喧嘩術を教える。そしてそのいじめっ子との間にも芽生える友情。 ひねったりすることも無く気軽に笑って楽しめる。気持ちよくこの手の映画の王道を行ってくれます。 原題のは"st vincent"。このこのじいさんのどこが"聖"なんだ?と思いながら見ていたら・・・。 そういうことでしたか。最後はまさか感動させてもらえるとは思いもしませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-03 21:39:56)
431.  刑事コロンボ/殺しの序曲<TVM>
やはりこういう巧妙なトリックを仕掛ける知能犯と警部の対決は面白い。 犯人の高いプライドを巧みに操り墓穴を掘らせる。心理戦の達人コロンボらしい決着も鮮やか。 そして決着がついた後、警部のIQの高さを認め、警部をテストする犯人。 その犯人の期待通りに警部はいとも簡単に正解を導き出す。 実に穏やかなラスト。鑑賞後はこのシリーズらしい味わいのある余韻を残してくれる佳作です。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2017-06-26 19:18:03)
432.  オール・オブ・ミー/突然半身が女に!
日本未公開も納得、僕は大好きなのですが日本ではあまり受けがよろしくないスティーヴ・マーティン芸が満載のコメディです。 フランク・オズらと並ぶスティーヴ・マーティンの使い手、カール・ライナーの手綱さばきも冴えわたる。 体の左半分は自分、右半分は亡くなった女に乗っ取られる。体の右半分に乗り移った女は普段は姿が見えないけど、鏡にはその姿が映る。 演じるコメディエンヌ、リリー・トムリンとマーティン、鏡に向かい合った2人のかみ合わない言い争いが楽しい。 1つの体に2人の人格。自分の体を制御できないマーティン芸、これはもう彼の真骨頂です。 序盤のオシッコのシーンから最後まで期待通り笑わせてもらいました。全盛期のマーティンの珠玉の名人芸が堪能できる一作です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-20 20:33:45)
433.  オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 《ネタバレ》 
上映時間は86分、主人公の男がハイウェイをドライブする86分をひたすらとらえ続ける。 上映時間=作中の時間、この設定は今となってはさほど目新しさはないのですが、 彼は全く動かない。作品の全ての時間は、様々な相手と電話で話しながらハンドルを握りハイウェイを運転する彼の姿をとらえ続けるのみ。 彼が電話で絡む様々な声の主以外、キャストはハイウェイをドライブする男を演じるトム・ハーディ1人のみ。 運転席に座ったままのトム・ハーディの1人芝居を86分間ひたすら見続けることになるワン・シチュエーション映画。 彼の奥さん、息子、出産を間近に控えたある女性、仕事仲間、仕事で緊急に連絡を取らなければならない警察や役所の人間たち。 彼らとの間に現在進行形で起こっている問題に対し次々に電話で対応しなければならない。電話の向こうの声の主の事情や対応も様々でよく練られている。 この夜に起こった問題の全ては彼の自業自得ですが、それら全てを投げ出さずに向きあおうとする。 今夜の彼の行動のことの発端から適当に逃げていれば、今夜も何事もなく家に帰り夕食をとりながら家族とサッカーを観戦し朝になれば仕事現場に向かい、 何も失わずに済んだのかもしれないが、彼はそうはしなかった。そのために彼は仕事も家庭も失うことになるのだろう。 この夜の様々な問題に対し、たった1人の運転席に座ったままの登場人物と電話、これだけで見事に最後まで緊張感を持続し続けた。 極端に動きが制約された中でのトム・ハーディの1人芝居もまた素晴らしかった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-12 21:56:44)(良:1票)
434.  Dearダニー 君へのうた 《ネタバレ》 
あるミュージシャンのもとに、1971年の遠い過去から届いたジョン・レノンからの手紙。この実話を基に作られたストーリー。 手紙を受け取ったロックスターを演じるのはもう70歳をゆうにこえたパチーノ。まだまだ元気なパチーノの姿を見ているだけで嬉しくなってくる。 豪邸、自家用機、高級車に囲まれたロックスターとしてのオーラ。しかし酒とクスリに溺れ、新曲を書く気力も無い堕落した日常。 どちらのパチーノも絵になっている。近年の彼の作品では、久々に「こういうパチーノが見たい」と思えるパチーノがいる映画。 シリアスな事情も含んだ息子家族との和解のドラマを軸にしながらも、 アネット・ベニング演じるホテルの支配人とのラブコメ、クリストファー・プラマー演じる親友との友情のドラマの挿入とのバランスも良かった。 敬愛するジョン・レノンが彼に向けて1971年に書いた、その後の彼の人生が見透かされたような手紙。 もう一度新曲を書き人生をやり直そうとするモチベーションとなる、これ以上のきっかけがあろうか。 挿入される数々のジョン・レノンの曲とともに、ジョンからの手紙とその内容が最後まで効いています。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-20 17:57:40)
435.  パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間
本作は古くは「ダラスの熱い日」や恐らくJFK暗殺ものではもっとも有名な「JFK」などとは異なり、 闇に葬られた暗殺の真相を追う作品ではない。グランド・ホテル形式で撮られた弟のRFK暗殺事件を映画化した「ボビー」と同様に、 パークランド病院の医師、ザプルーダー・フィルムで有名になってしまったエイブラハム・ザプルーダー、オズワルドの家族など 暗殺前後に当地にいて、暗殺事件に関わることになったしまった人々を描くことでアメリカの歴史に残る悲劇を再現したドラマ。 必死に大統領の命を救おうと奮闘する手術室。テキサスの州法に反してまで強引に大統領の遺体を移動させようとする様や、 オズワルド家の混乱、ザプルーダー・フィルムを巡る駆け引きなど・・・。 作品の混乱した空気がそのまま、当時のアメリカ社会がいかに混乱し悲しみに包まれたかを伝えているかのようです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-18 17:21:57)
436.  ゼロ・ダーク・サーティ
CIAの女性分析官マヤを主人公にした、9.11同時多発テロからビン・ラディン殺害までの10年間。 この間、アメリカにとっては公表されると都合の悪いことも色々あったのだろうと思いますが、 前半の拷問のシーンなど、アメリカ、CIAにとって都合の悪い部分も執拗に描かれています。 この10年間の長さを感じる2時間半を超える作品ですが、タイトルをつけて局面ごとに章立てすることにより それぞれの局面ごとの緊張感があり、作品にうまくメリハリをつけています。 マヤの友人の分析官がテロで命を落として以降は、その報復、彼女の弔い合戦の様相を呈する。 ネイビーシールズの精鋭部隊がビン・ラディンの隠れ家に突入し、作戦は成功する。 しかし迎えの専用機に乗り込み、「どこへ行く?」と聞かれても何も答えられない虚ろな表情のマヤ。 アメリカ万歳どころではない。作戦は成功しましたが、その作戦成功の後味は極めて悪い。 結局は報復がさらに新たな報復の連鎖を生みだす。 その虚しさしか感じられないラストにキャスリン・ビグローが本作に込めた思いを見たような気がします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-26 21:09:37)(良:1票)
437.  素晴らしきかな、人生(2016) 《ネタバレ》 
この邦題から、どうしてもあの名作を思い浮かべてしまうのですが、想像以上に重さのある人生のドラマでした。 クリスマスという共通点はありますが、「愛」「時間」「死」という、"3人の精霊"が登場するあたりにはむしろ 何度も映画になった「クリスマス・キャロル」を思い出すストーリーです。 まだ幼かった娘を病気で亡くし、生きる意味を見失ってしまっているウィル・スミス演じる主人公の男。 愛と時間と死宛に3通の手紙を送る。その手紙を受け取ったという"3人の精霊"が登場するのですが、 ファンタジーのようでもあり、登場人物それぞれの様々な事情が絡み合った人間ドラマでもある。 この3つのキーワード。 実はこれは3人の精霊を仕込んだ、主人公の男の友人でありビジネスパートナーである3人の人生の問題でもあった。 ここに重要な役割をはたす売れない劇団員の3人が絡んでくる。結構な豪華キャストです。 この愛と時間と死をめぐり、主人公の男と3人のビジネスパートナーと3人の劇団員を絡めていく脚本はよく出来ていたと思います。 しかし、主人公の男と、ここに絡むこと無く最終的に彼を救うことになるもう1人の女性とのドラマと、 3人のビジネスパートナーと、彼らに影響を与える3人の劇団員のドラマのような形に分散していく終盤の展開は微妙で惜しい気がします。
[映画館(字幕)] 7点(2017-03-08 20:18:57)
438.  誰よりも狙われた男
これまでに何本か見てきましたが、ル・カレ原作のスパイ映画にはいつも独特の空気があります。 アクションや銃撃戦やカーチェイスといった、映画的に見栄えがするシーンよりは、 国家や組織に翻弄される彼らの悲哀、その生きザマのドラマに重点が置かれる。 抑揚の少ない本作のル・カレの世界観に、フィリップ・シーモア・ホフマンの演技が見事なまでにはまっています。 それだけに結末の衝撃と行き場の無い怒りを爆発させるラストまでのホフマンの演技もまた圧巻。 フィリップ・シーモア・ホフマンは好きな俳優だった。と過去形で語らなければならないのが残念でなりません。 40代後半、50代・・・と年齢を重ねると共に彼の俳優としての魅力にますます磨きがかかることは間違いなかっただけに。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-17 13:19:17)(良:1票)
439.  誘拐の掟 《ネタバレ》 
リーアム・ニーソンの渋い魅力炸裂のハードボイルド・サスペンス。 ある事件を契機に警官の職を辞し、過去を引きずりアルコール依存と闘いながらも、今はモグリの私立探偵稼業で食っている。 ガヤガヤしたところが全く無い、この乾ききった世界観。ニーソンの醸し出す雰囲気、佇まい、全てがピタリとはまっています。 ニーソンといえば、どうしても最近の「96時間」シリーズのような最強オヤジもののイメージがあるので、 いつもの通り最後はニーソンの怒りの鉄拳炸裂でもスカッとしたかもしれませんが、 本作のニーソンの弱さも感じさせる人間臭いキャラクターにそれは似合わなかったと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2017-01-15 12:57:42)
440.  不都合な真実
アル・ゴア氏の活動の様子も挿入されますが、大半はゴア氏の講演で構成されています。 映画館で上映する作品として、これでいいのだろうか?という思いも本作に関わった人達の間にあっただろうと思います。 映画として趣向を凝らすよりも、ゴア氏のメッセージがストレートにダイレクトに伝わるこのスタイルを選んだ。 時にユーモアを交えながらもスマートに、時には熱く語りかけ問いかける氏の講演に引き込まれました。 僕もそうですが、地球温暖化は重大な問題であると理解していても、講演や勉強会に出かける人は少ないだろうし、 映画だからこそ、アカデミー賞受賞作である本作を通してゴア氏の講演を見た人も多いと思う。 映画だからこそ、TVでも映画の枠で何度も放送されるし、DVDにもなる。人々が問題意識を持つきっかけになっていく。 本作が製作されて早いものでもう10年。多くの人が関心を持ち、当時は随分話題になりました。 これを映画という形で発表したのは正解だったのだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-12-17 21:09:51)
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