Menu
 > レビュワー
 > R&A さんの口コミ一覧。25ページ目
R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
   「」

   
     










    


  










  


 












表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152
>> カレンダー表示
>> 通常表示
481.  レディ・イン・ザ・ウォーター
私はシャマランを優れたストーリーテラーだと思っていました。でもそれはたんに私好みだというのがわかったのは『アンブレイカブル』や『サイン』の巷の酷評ぶりを聞いたから。シャマランの映画は宇宙人だとか幽霊だとかといった現実世界に受け入れがたい現象を見事に現実世界に融合させてきました。そうゆうのが好きだったのだ。だから酷評される上の二作品も単純に面白かった。でもこの作品の現実世界に受け入れがたいものとして登場する妖精はこの映画の現実世界に最初から受け入れられている。だから「お話」は面白くない。少なくとも私好みではない。子供がわくわくするような現象と大人の世界の折り合いは端折られ、ただひたすら幼児向けのお話が展開される。しかしそのことでより克明に浮かび上がるものがある。そして気づかされる。シャマランの映画は幽霊や宇宙人を描いていたわけではなく、それらを背景にしているだけで、幽霊ではなく幽霊を見ることが出来る特別な力、宇宙人ではなく妻が死を迎えるときに授かった特別な力こそが描かれていたことに。天から授かった特別な力。特別な力が発揮されたとき奇跡が起こる。この映画は思いっきりそのことだけに注力する。この作品こそが純粋なまでにシャマランそのもの。先に書いたように私好みの作品ではない。しかしこの作品によってシャマランその人を前以上に愛おしく思えるようになった。
[映画館(字幕)] 6点(2006-10-23 10:56:40)(良:1票)
482.  キングダム・オブ・ヘブン
これまた短いカットの連続で戦いを見せてゆく。スピード感があってかっこいいけど誰が映されてるのかよくわからん。だいたいみんなかっこ良すぎる。民のために戦いを極力避けてきた男が、いったん戦いが始まるとたちまち果敢に戦う。それはいたし方のないところなのかもしれんが、それなら戦う姿をあんなにかっこよく描いちゃいけない。『ブラックホーク・ダウン』でも『グラディエーター』でもそうだが、この監督は物語に挿入するテーマと演出とがバラバラ。言ってることとやってることが違う。戦う両者のどちらともに正義があることを前面に出していたことは評価できますが、戦うこと自体が悪なのだと思うのですが。
[DVD(字幕)] 4点(2006-10-20 10:10:40)
483.  グラディエーター
初っ端のゲルマン制圧の戦シーン、薄暗さの中にしっかりと顔を映し出すあたりはさすがである。将軍が信頼される器の持ち主で知将で自らも強いということをこの戦のシーンだけで見せる。でも知将であることはよく理解したものの、こちらが驚くほどの知的な戦い方をしたわけでもなく(ただの挟み撃ち)、人対人の戦いの見せ方もやたらと切り返されて慌しさのほうが勝っている。こうゆう見せ方は近頃の流行のようによく目にするせいで、そろそろ慣れてもいい頃なんですが、まだちょっと馴染めない。まあそれでもこのシーンはまずまず楽しめた。でもそれだけ。お話が単純で強引であってもこの手の映画は世界観の構築とアクションシーンさえ満足させてくれれば私的には問題ないのですが、肝心なところでCGが作り物っぽさを出してしまってるし、アクションシーンも地味なものを派手に見せてるだけで「強さ」が結果だけでしか表現できていない。こうゆうのは面白くない。
[DVD(字幕)] 4点(2006-10-19 15:39:42)
484.  白い嵐 《ネタバレ》 
『パーフェクト・ストーム』みたいな映画かと思ったら全然違った。漫画のようにわかりやすくキャラわけされた少年たちといい、金持ち父ちゃんのわかりやす過ぎる横暴さといい、内容がけっこうシリアスなだけにもうちょっと繊細な人物描写をしてほしい。だいたい主人公とされる少年すらも、いったいどうゆう性格なのかがつかめにくい。白い嵐の迫力は堪能できたが一瞬の出来事で、パニック時のそれぞれの行動もそれまでの人物描写がしっかり描けていないので悲劇に対し素直に悲しめない。まあ、私の場合は冒頭に書いたように見る前から間違った構え方をしてしまったというのも作品の評価に影響しているかとも思いますが。
[DVD(字幕)] 4点(2006-10-18 15:38:03)
485.  ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版>
この作品の近未来観の素晴らしさは通常版で書きましたので割愛させていただきます。不満だったナレーションが無くなり、全く別の星のようなロケーションに違和感を覚えたエンディングも無くなり、ずいぶん良くなった、、と言いたいところですが、ぶつっと切ったエンディング(というよりエンディング無く終わってしまう)にはやっぱり不満。ヴァンゲリスの音楽も活きてこない。 皆様のデッカード=レプリ論を楽しく拝見しました。原作では、デッカードはアンドロイドを処分する際に憐れみを感じてしまった自分に困惑し、自分自身が人間であるかどうかという疑念を持つ場面があります。もうその時点で人間とアンドロイドの差異は無いということ。特別なテストでアンドロイドであると告げられるまで人間と思い込み悲しみ、楽しみ、怖がり、そして人を愛し生きてきたのなら、アンドロイドはすでに人間と同じなのである。この映画がデッカードをレプリカントである可能性を提示したのは、原作同様に人間とレプリカントに差異は無いという提示だと個人的には思いました。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-10-17 13:39:00)
486.  ブレードランナー
核戦争後、空は雲で覆われ酸性雨が常に降り注ぎ、メイド・イン・ジャパンが世界を席巻する。猛烈なスピードで経済大国となった日本の世界躍進を多くの学者が予想していても、欧米人が持つ日本のイメージと未来世界のイメージというあまりにもかけ離れたものの融合というのはかなり想像しにくいものに違いない。この映画は強引ではあるがその融合を見事に成し遂げ独特の世界観を構築することに成功している。この世界観だけは原作をも超えていると思う。さらにこの作品がカルト的人気を得た要因となっているだろう信号機や道路標識といったディテールへの拘りが、独特の世界観を奥深い世界観へと押し上げている。その中で人間とアンドロイドの攻防を通して「生」への執着が描かれるわけですが、「デッカードVSロイ」を視覚的最大の見せ場とするありきたりな展開がちょいと不満。あとディレクターズカット版で確認するまでもなくナレーションは不要。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-10-16 15:51:33)
487.  秘密のかけら
ショービジネス界の人気者コンビがなぜコンビ解消したのか、二人の部屋から発見された女の死体がからんでいるのか、そもそも女は誰に殺されたのか、、という謎を追ってゆくストーリーでありながらも毎度のエゴヤン的ストーリー構築(現在と過去を交錯させながら見せる)のせいで「謎」に固執せずに鑑賞させてしまうあたりは素晴らしい。父の教えに基づき客観性を重視したジャーナリズムで真相を暴こうとする女。しかし彼女は過去の出来事によって「無実であってほしい」という極めて主観的な想いからスタートしており、憧れの人の見たくもない裏の顔を見ながらも真実と嘘が交錯する迷宮へとはまり込んでゆく。エゴヤンのこれまでに描いてきたテーマをむりやりに探すと、殺された女の母が重要な位置にいる。愛する娘の喪失にけりをつけるのは真実を知ることなのか?ジャーナリズムの問題とうまく重ねて、またこの物語がより協調する人間誰しも持つ二面性を重ねて答えを模索する。物語は非常にうまく、かつ独特に語っている。でも時代設定とショービズ界という舞台設定のせいか私が望むアトム・エゴヤンらしい画がほとんど無いので残念ながらこの点数。
[DVD(字幕)] 5点(2006-10-06 15:37:15)
488.  奴らを高く吊るせ!
『牛泥棒』の私刑のシーンをそのままパクって、、いや、模倣したかのようなオープニングに始まり、後の『荒野のストレンジャー』を予告するかのようにイーストウッドが蘇り、そこから物語が始まるというのはなんともそそらせてくれます。アメリカ西部劇に欠かせない保安官と判事と無法者を取り揃えながらも復讐ものといういかにもマカロニウエスタン調の展開で、なおかつ「正義」とは、なんていうまじめそうなテーマをちらちらさせながらも結局いろんな映画のおいしいところを寄せ集めただけなんじゃないのかという感じの映画。軽すぎず重すぎず適度に楽しませてくれてはいるものの、冒頭でイーストウッドを助けた保安官がその後全く登場せずに「殺された」という言葉だけでその存在を消してしまう勿体無さ、目の前で夫を殺され犯された女の顚末のあやふやさがどうにもムズムズ感を残してしまって、どうせなら端折るところは端折ってシンプルに仕上げてくれたほうが良かったような気もする。
[DVD(字幕)] 6点(2006-09-22 17:45:22)
489.  悪魔をやっつけろ(1953)
先月にジョン・ヒューストン生誕100年を記念して上映されたもの観ました。名コンビ(ボギー+ヒューストン)最後の作品である今作は『黄金』の「金」を「ウラニウム」に変えて人の欲を描く。といっても『黄金』のようなシリアスな展開ではなくあくまで喜劇。もちろんシリアスな場面もあるにはあるんですが欲に駆られた登場人物たちの滑稽さが前面に出ており、全体的には喜劇として楽しめます。もうすぐ日本公開される『カポーティ』その人トルーマン・カポーティがシナリオを書いてますが、ロケ地(ヨーロッパのどこだか)で撮影が始まってもシナリオが完成せず、ヒューストンやボガートや大プロデューサーとして名高いセルズニックやらがてんやわんや(といってもきっと酒でも飲みながら)撮影毎にシナリオを作っていったのだそうです(って映画館にあったチラシに書いてあったと思う、そのチラシはどっかいった)。そのせいなのか、どこかチグハグさを感じ、それがかえってヌーヴェル・ヴァーグっぽい既存の映画から開放されたような奔放さを醸していて、その奇妙な感覚こそがこの映画の最大の魅力となっている気がします。
[映画館(字幕)] 7点(2006-09-19 18:14:20)
490.  牛泥棒 《ネタバレ》 
舞台は、無法地帯から急激に法治国家へと変貌してゆく中で時代に取り残された西部の町であることを、町を出た女によって我々に知らしめている。そんな時代、そんな場所で日常的にあっただろう私刑という一方的な正義の行いの理不尽さを通して、法のあるべき姿、群集心理の恐怖、民主主義への疑問を投げかけてくる。製作の年からすればヨーロッパに吹き荒れたファシズムの恐怖、あるいはアメリカを襲った赤狩りがこの作品の根底にあるような気がする。悲しい結末まで一気に見せるドラマは大いに見応えがあり、大いに考えさせてくれる。ただ手紙の朗読はくどい。かなりくどい。なくてもじゅうぶん伝わるのに。手紙の内容がさらにくどい。不自然なまでにくどい。これがなけりゃ高得点だったんですが・・。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-13 11:57:21)
491.  おしゃれ泥棒
ラブコメの部分はこれでもかってくらいの予定調和で、オードリーの恋心と行動が見ていてばかばかしくなるくらい横道にそれない。そこに泥棒シーンのかわいいスリルが加わることで全体のバランスがとれていてなんとか見られるモノに。さらにオードリーのファッションショーさながらのよりどりみどりの着せ替えによって、映画とともにオードリーを見て楽しむという娯楽が加わったなかなかの娯楽作に仕上がっている。奇抜としか言いようのない衣装でもさらりと着こなしてしまうオードリーと、その奇抜さをこれまたさらりと溶け込ませてしまう景観づくりが絶妙といったところでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2006-09-12 12:56:41)
492.  天国の青い蝶
ジャングルの中の様々な昆虫や動植物が画面に映されるが、それを見て驚き感動する少年の顔が映されなければ意味がない。自然に囲まれた未知の世界を我々はテレビなどで鑑賞することが出来る。でも実際に行って体験するのとは比べようもないくらいのもののはずなのに、この作品からはその神秘性や躍動感といったものが全く伝わってこない。奇跡の暗示としての幻想的な夢のシーンはありだと思うが、これも暗示というにはわかりやすすぎてダメ。むやみに感動を煽れとは言わないが、ほかに見るところがないのならもうちょっとなんとかならなかったのだろうかと思ってしまう。
[DVD(字幕)] 2点(2006-08-28 12:00:10)
493.  ペイルライダー 《ネタバレ》 
死神として蘇った『荒野のストレンジャー』に対し、神の化身として蘇った『ペイルライダー』。両者ともに神の視点を持つイーストウッドによって町の住人、村の住人たちが試される。すべてが神・イーストウッドの意図するままに破壊と再生が描かれた前者に対し、この作品の神・イーストウッドはひたすら見守り続け、最後には奇跡の救済を見せる。たしかに『シェーン』に似た設定、、というよりまんま『シェーン』なのだが、『シェーン』を遥かに凌ぐ映像の美しさ(特に暗がりのシーンの美しさは『許されざる者』をも凌いでいると思う!)と圧倒的なかっこよさ(イーストウッドはもちろんのこと敵方の描写がまたかっこいい!)によって名作『シェーン』を軽~く超えちゃっている。かなわぬ希望を託した「カムバーック」に対し二度と会うことのないことを悟った「アイラブユー」そして「サンキュー、グッバイ」が胸に染みると同時により神々しいものへと昇華させている。
[DVD(字幕)] 8点(2006-08-18 11:58:20)(良:2票)
494.  イージー・ライダー
フランス、ヌーベル・ヴァーグから遅れること10年、ヨーロッパ映画が大好きなデニス・ホッパーがアメリカ映画の枠を飛び越えて主人公さながらに自由奔放に作っってみたらアメリカン・ニュー・シネマの出来上がり!って感じの意図せずして名作になってしまった感という印象があるが、新しい映画を作ろうという意気込みなしでは絶対にできえなかった映画であることも確か。実際この意気込みなしではラズロ・コヴァックスというヨーロッパ出身のカメラマンの獲得はなかっただろう。ストーリーは行き当たりばったり的ではあっても実はかなり洗練されており「自由」を哲学的に解体し、「自由」という名の不自由さにもがくアメリカが奇跡的なショットで綴られる。奇跡的なショットというのは作り手の意図を超えたものだが、この奇跡を呼び込んだのは「映画への情熱」であり「映画への挑戦」なのだと思う。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-08-17 10:28:35)
495.  リトル・ロマンス
これ観た当時はとにかく腹が立って腹が立ってしょうがなかった。だってめちゃくちゃ可愛いダイアン・レインにチューされてんですよ!あいつ。最初のチューはまあよかったですよ。あいつももじもじしててえらそうなゴタク並べてるわりに人の目気にしたりして度胸がないっちゅうか初いやっちゃのーとか思って見てたけど、橋の下のチューはそりゃ展開上しなくちゃ納得いかんけど長いっちゅうの!だいたいお前ら子供のくせに大人のチューをするな!と今でもはっきりと覚えている感情はもちろん映画に対するものではなく、ただ単にまだチューの経験が無かった私の嫉妬なわけですが、それほどにダイアン・レインが可愛かったってことで当時のアンポンタンな自分を許す。
[映画館(字幕)] 6点(2006-08-10 14:31:01)(笑:1票)
496.  レベッカ(1940)
ヒッチコックのハリウッド第一弾はセルズニックとの戦いに敗れ原作重視の脚本に変更。この映画の成功はセルズニックによるところが大きかったかもしれないが、それでもヒッチの演出効果無しには一度も登場しないレベッカをあれほど印象付けることは出来なかっただろう。妻を亡くした富豪との「謎」を残しながらの恋が描かれ、美しいジョーン・フォンテインがいじめぬかれ壊れてゆく「サイコサスペンス」とレベッカの影が常に意識される演出による「ホラー」の間をゆらゆらしながらメロドラマにもってゆく。死の真相は唐突に暴かれるがそのシーンではすでにメロドラマの様相をしているので素直に受け入れられる。ヒッチの撮りたかった「レベッカ」も観てみたいがこれはこれで素晴らしい。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-04 19:21:58)
497.  見知らぬ乗客
アップで撮られた二人の靴がコツコツと歩を進め、そして出会う。偶然の出会い、そして運命の出会いが表現された印象的なオープニングから延々と頭にこびりつくようなシーンのオンパレード。唯一の証拠となるライターをめぐって犯行現場に行く二人の男、1人の女、追う刑事たちが、そしてだんだんと暮れてゆく景色がクロスカッティングの妙技のもと最高の興奮を生み出す。眼鏡越しの殺人、テニスコートやパーティー会場での異常行動のさりげない見せ方による恐怖演出、ただ怖いだけではなく歪んだ愛を常に内包させた犯人像の奥深さなど実にうますぎ、出来すぎの傑作サスペンス。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-08-03 14:27:11)
498.  間違えられた男
主人公が新聞の見出しを「見る」。そしてその見出しごとに表情を変える。「見る」という行為がことさらに強調されたこのシーンがその後、保険会社の受付嬢に怪しく「見られ」、取調べの面通しで「見られ」、という恐怖体験を暗示する。主人公の目に映る警察官、留置場へ続く廊下が主人公の不安感を高め、妻の異変もまた主人公と弁護士の、妻の行動を見る目によって露呈される。視覚に訴える映画という媒体の中で視覚の有効利用をしているわけだ。また、状況説明を「見たあとの顔」だけで表現しているのでリアルな恐怖感が出ている。ヒッチコックの他の作品とカラーが異なるが、この作品もまた巧みな映画術が満載だ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-02 16:13:23)(良:1票)
499.  知りすぎていた男
イギリス時代の『暗殺者の家』を自らリメイク。リメイク映画のお手本でオリジナル作品に縛られない自由な演出が成功しているが「縛られない」というだけでも並みの監督ではないことの証明になっていると思う。サスペンスとは似つかわないゆったりとした「ケ・セラ・セラ」が作品に緩急を与え、その歌声が物語を盛り上げ、その歌詩が母の想いとリンクする。この効果的な歌の使われ方は天才的です。歌手ドリス・デイの起用と合わせて極めて完成度の高い作品。今までのヒッチコック作品のレビューでヒッチコックらしいとからしくないとか書いていたかもしれないが、どっちにしろこの人は天才だというところに落ち着きそうです。それはヒッチコック作品を見れば見るほど確信を帯びてきます。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-01 10:35:57)
500.  ロープ
最初に殺しのシーンを見せてしまっているので犯人たちがその後のパーティーをどうしのぐか、あるいはしのげるかどうかだけがこの映画の楽しみということになるが、言い換えればよほどの自信が無ければ最初に殺しを見せてしまうなんてことは出来ない。そしてこの映画は見事に犯人だけが持ちうる不安と焦りを観客に共有させ、サスペンスを堪能させることに成功している。フィルムの限界までまわし続けるノーカット撮影は結果として登場人物の背中などを利用してつなげる部分などかなり不自然で普通にカットしてくれたほうがより洗練されたものになったに違いないが、こういう試みこそがヒッチコックならではでその精神こそが作品を魅力的なものにしている。また、過酷な緊張を強いられたであろう役者陣によって作品自体も緊張感が張り詰めている。
[DVD(字幕)] 7点(2006-07-31 15:41:22)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS